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辻山良雄氏(Title)と堀部篤史氏(誠光社)がトークイベント

2017.03.10

対談する辻山氏(左)と堀部氏

 昨年1月に個人書店Titleを開業した辻山良雄氏と、一昨年の11月にやはり独立して書店、誠光社を開業した堀部篤史氏が3月6日、東京・杉並区のTitleでトークイベント「店主放談」を行った。

 辻山氏は今年1月に『本屋、はじめました』(苦楽堂)を刊行したが、同書の巻末でも堀部氏との対談を収録している。

 この日のイベントには定員の25人ほどが参加。二人がお互いに質問を投げかけるスタイルで、質疑も交えて時間をオーバーして続いた。

 開業を考えた経緯について、堀部氏は「前の会社(恵文社)をやめると決めた瞬間に考えたのが独立だった」と述べ、辻山氏も準備をしていたわけではなく、母親が亡くなったことをきっかけに考えるようになったと述べた。

 小規模店を開業したことについて堀部氏は、書籍の粗利益が少なく、相対的に本の売り上げも下がっていく中で、「本の売り上げを増やすのではなく、ダウンサイズしてコストを安くして、無理せずに商売ができると考えた」と発言。

 辻山氏も開業後の手応えとして「入店客数は予想を下回ったが、わざわざ来る人が多く、そういう人々は何か買っていくので客単価は予想以上だった」と述べ、実利的な本を売る場としての「街の本屋」を捉え直す必要があると指摘した。

 また、両店について辻山氏は「同じ本が並んでいてもまったく違うように見える」とし、堀部氏は「検索しやすい本の並べ方では人々は来なくなる。本の並べ方には知的バイアスをかけており、棚は有機的なパズルのように常に変わっていく」と述べ、検索が容易な時代、個人の力で棚に意味づけしていくことが重要だと語った。

 複合についてカフェ、ギャラリーも併設する辻山氏は、「わざわざ来る人にいろいろな体験をしてもらいたい。実際にカフェで本を読む人や、荷物を置いて本を探す人が多くうまくいっている」と述べた。

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