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プレジデント社、丸善丸の内本店で驚異的な売れ行き

2019.03.05

立ち止まって興味を示す顧客が多い3階でのフェア

 プレジデント社のクリスチャン・マスビアウ『センスメイキング―本当に重要なものを見極める力』が売れている。なかでも丸善丸の内本店(千代田区)は発売以来の売り上げが2000冊近くに達し、同書のテーマになっている「教養」を切り口にしたフェアでは他の書籍も大きな売上冊数になっている。

 同書は、ビジネスを考える上で、科学、技術、工学、数学といった「STEM」一辺倒になるのではなく、文学、歴史、哲学、芸術など人文系の教養に根ざした「センスメイキング」の力が重要だと指摘する。昨年11月15日取次搬入、初版6000部で発売したが、現在5刷3万部に達している。

 初回は100冊ほどでスタートしたという丸善丸の内本店では、「広告はなかったのに、毎日2〜3冊売れるので、在庫を500冊ぐらいにすると毎日20〜30冊、年末に1000冊にしたら70〜80冊売れるようになった」(篠田晃典店長)と売れ行きを伸ばし、11月に80冊だった販売冊数が12月は500冊、1月は800冊、2月も20日頃で500冊と増加した。

 1階入り口の平台に積んでいるほか、エスカレーター裏のポスターは1階から3階まですべて同書。しかも展開期間は3カ月を越えており、これまで同店で例を見ない規模と期間だという。

トレンドになる予感

 篠田店長は「このところビジネス書の棚で教養を本が売れるのはなぜかと思っていた。ビジネスの本質に人文科学があるという指摘に、ビジネスマンが反応しているのでは」と見る。そして、このトレンドはさらに広がりそうだと予想する。

 12月24日にスタートした3階のフェアは、同書を中心に人文・教養分野の書籍約100点を陳列する。

 同書に次いで、やはりビジネス書のベストセラーになっている『ファクトフルネス』(日経BP)が4桁の売れ行きになっているほか、『教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)、『最強の教訓!世界史』(PHP研究所)、『ハーバードの人生が変わる東洋哲学』(早川書房)が300冊を突破。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』(いずれも河出書房新社)も各上下巻が100〜200冊に達している(2月21日現在)。

ネットよりリアル店舗で売れる

 これほどの売れ行きについて、プレジデント社マーケティング企画本部販売部・川井田美景さんは、「丸の内本店の客層にマッチしていることと、書店さんの目利きの力」と評価する。

 現在、丸善ジュンク堂書店各店での仕掛けが始まっているほか、都市部の他チェーンの大型書店にも拡大。丸の内本店での展開を見た地方書店から問い合わせが入るなど、全国的に広がりつつあるようだ。

 同社は新聞広告などは実施していないが、ネットメディアでは20件ほど紹介が出ている。しかし、ネット書店よりもリアル書店での売れ行きが良いという。「中を見て買いたいと思う人が多いのでは」と川井田さん。ネットでの拡散が店舗の売れ行きに結びつく形にで、まだ広がりが期待できそうだ。

□四六判/368蓮針楝裡隠牽娃葦

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