第24回書店読売中公会総会が11月7日、東京・千代田区のパレスホテルで開かれ、亀井忠雄会長(三省堂書店)は上期の販売実績が前年同期比13%増、会員の販売シェアは6年前の57%前後から70・2%に拡大したと業績を報告。浅海保社長は07年度の実績を売上高74億5676万円、前期比2・6%減、営業利益4億5092万円、当期利益2億5507万円と開示し、上期は増収増益と付け加えた。
会員書店106法人から98人が出席、今回、アバンティーブックセンターが加入107法人となった。 今期の重点企画は中公新書が2000点を超える時期を控えており、これを拡売の中心に据える。
亀井会長は「6年前に中公、読売が一緒になったが、見事に一体化が成立している。低価格本が中心ではあるが、今年上半期は増収、会員のシェアも拡大」と述べた。
読売新聞東京本社・滝鼻卓雄会長は「一つだけ残念なのは『読売ウイークリー』の休刊。43年に創刊し半世紀以上。ひとまず役割が終わった。今後、中公と一体となって、臨時増刊として出すことを考えたい」と報告。
さらに、「出版物の増売はネット販売が喧伝されているが、店頭の販売が大事。ワインのソムリエの役割を書店が果たしている」として、オバマ大統領当選報道でアメリカで新聞が増刷されたことに触れ、「文字活字は紙に印刷することが大きな条件。中公と一体となって、魅力的な事業展開をしたい」と述べた。
浅海社長は今年上期の概況を報告、下期は新シリーズの創刊、チェ・ゲバラ映画化による関連書拡売、中公新書2000点キャンペーンのスタートなどを説明。
トーハン・山崎厚男社長が持論を展開した後議事に入り、新企画では▽刊行2000点記念「私と中公新書」フェア▽「大人の快楽」フェア▽中公文庫「復刊パック」▽必冊!仕掛け人の4ジャンルで積極的な販売活動を展開。田村定良販売委員長(田村書店)が新書2000点フェアに力を入れると強調し「参加申し込み制だけに、会員は手を挙げて欲しい」と述べた。
読売新聞グループ本社・渡邊恒雄会長の記念講演に続き、懇親会で吉村浩二副会長(金高堂)の乾杯で開宴。読売新聞東京本社・老川祥一社長の中締めで閉会した。