三省堂、書店で辞書引き体験会 『例解小学国語辞典第四版』刊行

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2009年4月1日
三省堂は『例解小学国語辞典 第四版』の刊行を記念して、2月28日から各地の書店で、立命館小学校・深谷圭助校長を講師に迎えた「親子いっしょに、深谷先生の『辞書引き学習』を体験しよう!」を開催しているが、辞書引き学習普及とともに、書店の意識も高まる効果が出てきたという。辞書引き学習に取り組む立命館小学校・深谷圭助校長が推奨する小学国語辞典は?語彙2万語以上?レイアウト・解説が小学生向け?漢字総ルビ、がコンセプト。しかし、三省堂の『例解小学国語辞典』は、三版まで小学3年生を対象としていたため総ルビでなく、深谷校長の推奨する辞典の対象でなかった。そこで編集部に頑張ってもらい08年12月に総ルビの第四版を発売したと言う。「これで同じスタートラインに立ち、三省堂でも要望があった辞書引き学習体験会ができるようになった。この市場での確たる地位を占めたい」と話す北口克彦執行役員営業統括部長は、新学期までにある程度のボリュームで辞書引き体験会を実施することを深谷校長に要請し、今回第1クール(計6回)の書店での体験会が実現した。体験会では、小学1年生から未就学までの児童とその親が参加し、楽しんで学んだが、同時に教育イベントが十分に成立すると書店側も喜んだようだ。その結果、従来の「辞典は小3からの市場」という意識から、「小国・小漢辞典市場は一年生から」との考えが広がり、学校採用品では拡材の要望も従来より多くなったという。北口営業統括部長は、今後のイベントについて「弊社は学校との接点も多いことから、学校市場を中心に販売されている書店、子ども達を指導される先生向けの企画なども考えたい」という。辞書の展開についても「新学期に年間の大半を売って後は棚差しという展開だったが、小辞については、体験会などを通して、コンスタントに売れる商品となった。辞書の販売には季節感を持つと同時に、年間商品として売り上げをつくっていける商品だという認識を持って年間を通しての展開をお願いしたい」と話している。