小学館は、これまでの〈責任販売制〉という名称を〈計画販売制〉と変更し、3月16日発売の『プレNEO 楽しく遊ぶ学ぶ せいかつの図鑑』から〈計画販売制と委託販売制〉の併用を推進するが、1月25日、東京・千代田区の小学館パブリッシング・サービス(小学館PS)で開いた会見で、『くらべる図鑑』についても3月重版分から〈計画販売制〉による受注を行うことを明らかにした。
会見には、小学館PS・秋山豊社長、小学館・マーケティング局書籍営業第一課・田中雅広課長、小学館PS営業企画部・今野拓也副課長が出席。
今野副課長が、これまでの流れと、書店の意見なども踏まえて『せいかつの図鑑』から〈計画販売制〉の名称で進めることを説明した。さらに、今後についても「RFタグを付けて商品を市場に流し、商品力があり、書店の反応がよい場合は、重版時に〈計画販売制・委託販売制併用〉の実施も検討したい」と述べた。
田中課長は『せいかつの図鑑』の概要を紹介するとともに、「プレNEOシリーズ」の第1弾『きせつの図鑑』が現在9万5000部と好調であることを報告し「ここを目指してやっていきたい」とした。
また、09年に併用で発売した『くらべる図鑑』が累計46万部と拡大していることを受けて、3月予定の重版分で第3次の〈計画販売制〉による受注を行うと発表した。締め切りは2月中旬で、〈計画販売制〉受注分は満数出荷する。
秋山社長は名称変更について、〈計画〉の意味は、出版社は計画を立てて制作・出荷し、書店も、取次も計画を持って仕入れることで「大事なことは名前ではなく、委託制度でないことを物流の中で形にしていく時代が来たのではないか」とし、「その考え方で今年いくつかの試行に取り組んでいく。委託販売制を計画販売制に変えていこうという意気込みを、ご理解いただきたい」と述べた。