デジタル放送波を活用したコンテンツ配信を目指す「All Media In One(AMIO)フォーラム」の第2期総会と第1回勉強会が9月14日、東京・港区の慶應義塾三田キャンパスで開かれた。役員選任のほか、第2期の活動方針案や予算案を承認。代表には第1期に引き続き、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の中村伊知哉教授が就任した。
AMIOは昨年11月に発足し、今年3月には放送波を使った公開実験を行っている。8月の第2期設立準備総会を経て、今回第2期が正式にスタートした。
はじめに中村代表が「会員を誘い、連携して新しいビジネスをつくっていきたい。今年になって、電波を軸に大きなうねりが出てきている」とあいさつ。副代表にはユアサハラ法律特許事務所の山田卓弁護士、オブザーバーには総務省情報流通行政局情報流通振興課の安藤英作課長が就いた。
AMIO第2期はサービス実用化に向けて、「ビジネスモデル検証部会」と「サービスモデル検討部会」を設置。サービスモデル検討部会では、日本雑誌協会と連携し、中間フォーマットの策定について意見交換などする。
勉強会では、コンデナスト・デジタルのカントリーマネジャーの田端信太郎氏が「iPad時代における出版社のデジタル戦略」と題して講演した。読者から反応のない記事は読まれたか分からないラブレターと例え、電子化されることで読者の直接の行動データが得られるといった電子雑誌のメリットを説明。「メディアの伝わり方が変われば、中身も設計し直さないといけない」などと語った。続いてネクストウェーブ(東京・港区)が、受信コンテンツの表現形態を受信デバイス側で柔軟に変更できるコンテンツフォーマット方式「.CAST(ドットキャスト)」について解説。「.CAST」ビューアアプリなども紹介した。