栗田出版販売は1月8日、東京・板橋区の本社で「新春あいさつの会」を開き、出版社、書店等から248社、480人が参加。郷田照雄社長は今期の目標に▽OKCの実現▽営業力の強化―を掲げていることを報告したうえで、私見としながら、本社機能を都心に移したいとの考えを示した。
郷田社長は「この10年間を振り返ると大きな節目が二つあった。一つは04年に旧オーナー家から株式を取得して新生栗田になったこと。もうひとつは09年に大阪屋と共同出資でOKCを設立したこと。今期は▽OKCの実現▽営業力の強化―という二つの目標を掲げている。また、電子書籍についてもプロジェクトを発足して検討している」とあいさつ。
その上で、「まだ社内で検討していない」としながら、「営業力を強化するためより都心に近い場所に移りたい。そして本社の有効活用も考えたい」と述べた。
続いて大阪屋・南雲隆男社長と大阪屋友の会連合会・田村定良会長(田村書店)が登壇し、南雲社長は「今年はOKCの本格的な全面稼働を早期に実現したい」、田村会長は「書店栗田会と手を握りあって効果を上げていこうと話している」とあいさつ。
出版社を代表して小学館・早川三雄常務が、電子出版の拡大で企画の多様化やプロモーションの工夫など既存市場への好影響もあると指摘、「電子出版の動きを取り込んでいければ可能性は広がる」とあいさつ。
書店代表の南天堂書房・奥村弘志社長は昨年開催した大商談会について「それなりに成功したが、続けなければ意味がない。次回は10月26日にAKIBA SQUARE抑えた。出版社同士がもっと競争して行動を起こしてほしい」と呼びかけた。
このあと、Net21・大野裕彦社長を交えて鏡開きを行い、大野社長の発声で乾杯した。