複合店舗でのRFIDデモ実施

2011年4月19日

 日本出版インフラセンター(JPO)とメディアコンテンツストア万引対策協議会は4月15日、東京・豊島区のフタバ図書GIGA椎名町店に関係者、メディアなどを招いき「出版業界及びCD、DVD、ゲーム業界におけるRFID利活用ソリューション」複合店舗におけるデモンストレーションを開催した。

 日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合・若松修専務理事が、複合書店での書籍、CD、DVD、ゲームソフトを統括した万引対策の必要性や、ICタグは書店業界が先行してきたことにふれ、「関係団体が一緒に進められないかと昨年6月に設立した」と同対策協議会設立を紹介。

 設立目的として、万引減少に向けた法的措置への取り組み、ICタグ採用に向けた取り組みを挙げ、「今日のデモンストレーションを契機に、幅広く意見を寄せていたければ」と述べた。

 続いて、フタバ図書・世良與志雄社長が、地域でリアルショップを残す重要性がさらに強くなっているとし、「パッケージビジネスとして生産性を上げる意味でもこのICタグがどのように普及していくべきかを大いに皆さん方と議論していきたい」と述べた。

 続いて、フタバ図書GIGA椎名町店・磯部祐介統括店長が、複合書店である同店の業態と、防犯カメラの設置や、ゲーム、CD、DVD類へのタグの貼付による万引防止策を紹介。万引で取られた商品の絶対単品管理ができていないことから、「ICタグでそれらが改善できるものと思っている」と述べた。

 このあと後店内で、RFIDを使った▽チェックゲートによる万引アラート▽販売、レンタル、買取に対応する販売支援端末▽レンタル品の返却に伴う在庫内容が確認できるスマートシェルフ▽ハンディー端末による棚卸業務▽同じく欠本チェック業務―について、それぞれデモンストレーションを行った。

 また、主催者側から、RFタグの取り組みをCD、DVD、ゲームなどにジャンルを広げることで、タグなどのコスト低減ができればとの説明もあった。