角川グループパブリッシングが企画した角川グループ5社による合同コミックスフェア「角川グループコミック祭2012夏」は、全国47都道府県別に作成したご当地イラスト入りポスター52枚を作成したが、搬入20日で前年同期比25・2%増と好調な滑り出しになった。また、北海道庁からポスター使用の依頼があり道庁のホールに掲示された。
このフェアは09年に角川書店のフェアとして夏と冬にスタート、10年からはグループ5社(角川書店、アスキー・メディアワークス、富士見書房、エンターブレイン、中経出版)の合同フェアとして開催してきたが、これまでは各社の人気キャラクターを1枚のイラストにコラボするスタイルだった。今回は「角*コミ全国制覇」をテーマに、52人のマンガ家が各地の名産品などをあしらったイラストを描き下ろして52枚(東京、埼玉、京都、大阪は2枚)のポスターを作成した。
全国3000店以上の参加書店には、ポスター52枚とイラスト入りポストカード52枚のセットを送ったが、すべてのポスターを掲出する書店もあるという。ポストカードはフェア対象コミックの購入者に1冊1枚提供。また、ポストカードにはQRカードを入れて、ポストカードのイラストが含まれるデジタルスタンプが入手できるスタンプラリーキャンペーンなども展開している。
このポスターに注目した北海道庁から、ご当地イラストになった『生徒会の一存』(富士見書房、イラスト・10mo)を広報活動に使用したいと依頼があり、ポスターを道庁のホールに掲出したほか、ブログやメルマガで紹介していくという。同作品と北海道のつながりは、登場する高校が北海道にあるという設定になっている。
同社としても、「せっかく作ったイラストなので積極的に出していきたい。ほかにもオファーがあれば、作者の了解が得られればパブリシティー協力していく」としており、今後、拡大する可能性もある。
フェアはA(スタンダード)270冊、B(ステップアップ)264冊、C(オールスター)357冊の3セットを用意。6月13日取次搬入でスタートした。ディスプレイコンテストも実施し、優秀書店には著者サイン入りポスターを提供する。応募はメールか郵送で写真を送る。締め切りは7月31日(消印有効)。