日本経済新聞社は1月25日、金融機関のメッセージツールを手がける米Symphony Communication Services, LLC(カリフォルニア州パロアルト)と業務提携したと発表した。同社の提供するサービス「Symphony」上に、日経のコンテンツを提供する。第1弾として日経のデータを利用した金融・経済分野の人工知能(AI)「日経DeepOcean」のアプリケーションを提供。今後、日本でのSymphonyのマーケティング活動でも協力をしていく。 Symphonyは金融業界で、社内外のコラボレーションを活性化するプラットフォームとして世界的に使われている。さまざまなアプリケーションと連携し、業務をこなすことができる。世界の大手金融機関15社によって設立され、270社以上の企業、 30万以上のユーザーを抱えている。2017年11月に日本法人も設立しており、日本語版のリリースも18年に予定している。 日経はSymphony上で動くアプリとして「日経DeepOcean」を提供。世の中のさまざまなニュースと企業の取り組みの関連性が分かる機能を提供する。例えば、企業が取り組んでいるトピックの一覧や、株価とニュースの関連性、「人工知能」「自動運転」など特定のテーマに関連する企業を見つけることができる。 日本でのマーケティングでは、パートナーシップ契約を締結。グループ企業で金融機関向けサービスを手がけるQUICKを中心に、日経グループの持つ顧客基盤を生かし、 Symphonyの日本展開に協力していく。 日本経済新聞社常務取締役 平田喜裕のコメント 欧米の金融機関の市場業務などを効率的に進めるメッセージツールとして勢いを増しているSymphonyは、日経の業務提携先としてふさわしい相手です。彼らの顧客である世界の有力な金融機関が利用する同社プラットフォームから、日経の人工知能(AI)技術を駆使した金融・経済情報サービス「日経DeepOcean」をはじめとする情報発信を、広くタイムリーにできるようになる意義は非常に大きいと考えている。 Symphony 最高経営責任者・創設者ダービッド・グーレのコメント 日経のような金融業界で著名なマーケットリーダーと提携を結ぶことには大きな喜びを感じます。この提携によりSymphonyのユーザーは日経の世界規模のネットワークに裏打ちされたニュース、市場データやマーケットの深い分析にアクセスできます。 Symphonyは日経との提携で、アジア地域での成長に弾みをつけることができます。