【人事・決算】決算は減収増益 デジタルが好調 福井新聞社

2019年7月17日

 福井新聞社は6月24日に開いた株主総会と取締役会を開き、新役員体制を決定した。役員人事では、佐々木弘行取締役営業統括副本部長、読者局長が、同販売担当に就いた。


 同社の第127期事業報告によると、営業実績は販売収入が前期比2・7%減となる一方、広告収入は同0・8%増。事業収入は同3・9%増、受取賃貸料も同15・7%増で、営業収益は78億6576万円(前期比0・7%減)だった。


 営業費用は、一般経費の増加で76億366万円(同0・3%増)。この結果、営業利益は2億6209万円(同23・1%減)、経常利益は4億4098万円(同7・9%減)と減益となった。税引き後の当期純利益は3億1444万円(同1・8%増)だった。


 デジタル部門は、ホームページ「福井新聞オンライン」のページビューが月平均600万を超えた。電子版「福井新聞D刊」は6月にリニューアル、閲覧スピードの改善と記事公開期間の2年への延長で、D刊の収入は27・7%の伸びとなった。


 営業部門は、福井国体・障害者スポーツ大会での開閉会式典準備・運営をはじめ、関連受託業務に取り組んだ。さらに、福井地震70年などの大型プロジェクトや、事業継承、サポカー関連などの新企画立案・推進もあり、営業総売り上げは12年ぶりに前年を上回った。


 販売部門は、3月のABC部数で発行部数が18万8618部、前期比2・4%、4674部の減少となった。ただ、世帯普及率は65・1%(18年下期)と全国2位を維持。創刊120周年にあたり、全社をあげて読者獲得運動に取り組むとしている。


 事業部門は、2年目となる「ゆめ つくる ふくい」プロジェクトで、ロボットコンテストや宇宙飛行士を招いたイベントを開催。移動式の「どこでもプラネタリウム(どこプラ)」の出張上映を病院などで行い、子どもたちの宇宙への興味を広げた。

 

〈新役員体制〉
代表取締役社長
      吉田 真士
専務取締役統括、経営企画局長、デジタル化推進・新輪転計画担当
      青山 直弘
常務取締役営業統括本部長、営業局長
      山本 道隆
取締役営業統括副本部長、事業局長  出浦 孝輝
同営業統括副本部長、販売担当   佐々木弘行
同相談役  吉田 哲也
非常勤取締役
      谷口 隆一
同     白澤 照久
同     藤田 知三
監査役   伊東 博之

※退任=取締役営業統括副本部長、新規事業開発担当北倉和昭