毎日新聞出版は、お笑い芸人で小説家の又吉直樹さんの新聞連載小説『人間』を単行本化し、2019年10月10日に刊行する。
同書は、著者初となる新聞連載小説(「毎日新聞」夕刊18年9月3日~19年5月15日連載)として、毎週月曜から土曜まで、平成と令和の時代をまたぎながら執筆された。
刊行が決定した同書は、386ページを予定する長編小説。芥川賞を受賞し300万部超えのベストセラーを記録した処女作『火花』(文藝春秋)、劇場公開が発表された2作目『劇場』(新潮社)に続く3作目にあたる。
過去2作では青春のただなかにいる若者たちの夢や挫折が描かれたが、『人間』は執筆時の著者と同年齢となる38歳の男が主人公で、青春のあともなお続く人生の残酷さとほのかな救済がテーマ。
又吉さんは「変な話だが、自分が小説を書くことになるなんて想像もしていなかった子供の頃から、この物語の断片を無意識のうちに拾い集めていたような気がする」とコメントを発表している。
なお、『人間』の発売決定を記念して特製「うちわ」を2万枚制作。8月9日から大阪・なんばグランド花月、東京・ヨシモト∞ホールほか、全国劇場やショップで配布する。
【書誌情報】
予価 :本体1,400円+税
仕様:四六判、ハードカバー
ページ数 :386ページ(予定)
刊行日:2019年10月10日全国一斉発売(沖縄、離島を除く)
【著者プロフィール】
又吉直樹(またよし・なおき)
1980年、大阪府生まれ。お笑い芸人。2003年に結成したコンビ「ピース」として活動している。2015年「火花」で第153回芥川龍之介賞を受賞。著書に『劇場』『東京百景』などがある。