新聞広告でエール交換 毎日と英地元紙が掲載、W杯ラグビーが育む絆

2019年11月8日

ウェールズから北九州市民への感謝の思いを伝える広告=2019年11月2日の毎日新聞朝刊から

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で4位となったウェールズ代表の事前キャンプ地・北九州市は11月7日、代表チームへの感謝を表すため、同日(現地時間)の英ウェールズの地元紙「ウエスタン メール」朝刊に全面広告を出した。代表チームも応援してくれた市民への感謝を伝える全面広告を毎日新聞朝刊(同2日付、西部本社版)に出しており、大会後も友情のエール交換が続いている。


 ウェールズが9月に北九州市小倉北区のミクニワールドスタジアム北九州で練習を公開した際、市民約1万5000人が集まってウェールズ国歌「ランド・オブ・マイ・ファーザーズ」を合唱して出迎え、代表選手や関係者を感激させた。


 ウェールズ代表チームが毎日新聞に出した全面広告は、チームカラーの赤に染めた紙面にスタジアムで応援する市民の写真を掲載し、「北九州は私たちウェールズ国民にとって、特別な場所になりました」と記した。

 

北九州市が英ウェールズの地元紙に掲載した広告のデザイン=北九州市提供


 北九州市がウェールズの地元紙に出した全面広告は、日の丸をイメージした赤い円の中に市民の応援風景をコラージュしたデザイン。中央に日本語で「ありがとう」と記し、その下に英語とウェールズ語で「私たちの街をあなた方のホームとして選んでくれてありがとう。北九州にお越しいただく際は、いつでも歓迎します」と添えた。キャンプ誘致に取り組んだ市国際スポーツ大会推進室の三浦隆宏室長は「市民の喜びを伝えたかった」と話した。


 毎日新聞に広告が掲載された直後から反響は大きく、共同通信が記事を配信したほか、TBSの朝の情報番組「あさチャン」などにも取り上げられた。さらに、SNSにも「感動的な広告」「ウェールズ最高」「ありがとう、また会いましょう」などの書き込みが相次いだ。