西村書店、紀伊國屋新宿本店でヨナス・ヨナソン氏来日イベント

2019年11月15日

最新作について話すヨナソン氏

 西村書店は全世界45カ国で翻訳、累計1500万部となっているスウェーデンのベストセラー作家、ヨナス・ヨナソン氏の来日記念トークイベントを11月1日、東京・新宿区の紀伊國屋書店新宿本店9階イベントスペースで開き、満席の50人が参加した。

 

 イベントでは著者と、スウェーデン事情に詳しい明治大学国際日本学部・鈴木賢志教授が登壇。9歳の子どもから年配者まで、幅広い年代の参加者で会場は埋め尽くされた。

 

 ヨナソン氏のデビュー作『窓から逃げた100歳老人』や、『国を救った数学少女』、『天国に行きたかったヒットマン』、最新作『世界を救う100歳老人』の邦訳本はいずれも西村書店から発売している。

 

 ヨナソン氏はテビュー作『窓から逃げた100歳老人』について、「20世紀にわれわれ人類が起こした愚行の記憶を持続させること、そして現代の社会に足りていないものについて警鐘を鳴らすために執筆した。一世紀をガイドしてくれる主人公には100歳の老人が必要だった」と説明。

 

 また、最新作の『世界を救う100歳老人』については、当初別のキャラクターを主人公にして書き始めたがうまくいかずテビュー作の主人公を再登場させたという裏話を披露。

 

 日本の若者の投票率の低さの話題については「10万もの『いいね!』がついたSNSの投稿は政治的な力を持つと考えるが、インターネットは過信してはいけないツールだ」と述べた。

 

 このほか、相手が大統領であっても態度を変えないスウェーデン人の気質や、カナダの100歳になる女性からのファンレターの話なども飛び出した。