お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんによる長編小説『人間』をPRするため、毎日新聞出版が小説の特設サイト上に、漫画を公開した。漫画を掲載した冊子も発行し、書店などで配布している。
小説の導入部分を描いたもので、電子書籍で使われている、いわゆる「試し読み」形式。「シティライツ」などの作品で知られ、1月に漫画「音楽」が長編アニメーション映画化された漫画家、大橋裕之さんが手がけた。
主人公が共同住宅に住むことになり、やがて自身の作品が書籍化されて話題となったが、その裏には隠された経緯があった――という流れで、昨年12月25日、サイト上にアップした。
同社の担当者は「若者にも興味を持ってもらえるよう漫画にした。3分程度で小説の内容がわかるので、多くの方に読んでほしい」としている。
『人間』は2015年『火花』、17年『劇場』に続く3作目で、又吉さん初の長編小説。18年9月~19年5月、毎日新聞夕刊に連載され、19年10月に単行本が出版された。四六判ハードカバー、368ページ。1400円(税別)。1月10日からは電子版も販売中。