新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため政府が緊急事態宣言を発表するとしている中、出版物の流通を担う大手取次の日本出版販売(日販)とトーハンは4月7日、流通センターなどの営業を継続すると発表した。
緊急事態宣言の発表に伴い、都市部の大型書店や大型商業施設のテナントに入る書店などが休業するケースもあると見られているが、両社ともに状況に応じて物流業務を行う。
今後当面の対応として、日販は①物流センターは状況に応じて稼働②各カスタマーセンターはすべて通常通り営業(ただし、電話およびFAXの受付時間の短縮及び一時休止の可能性あり)③雑誌、書籍の仕入受付は、対面での商談を控えるなど、現在の体制を継続しつつ稼働―と発表。
トーハンは①緊急事態宣言の対象となる7都府県の営業体制については対象エリアの本社、支社、支店(営業所)、並びに各物流センターは引き続き営業を継続(但し、対象エリアでは職員の出勤を平常の60%程度まで抑制、最小人員での運営とする)②書籍、雑誌、コミック、MM商品等の物流については、平常通りの対応を継続③取引先書店の営業中止等については個別店舗の営業可否は取引先書店の意思による。配本の調整、停止等の措置は個別に相談する―としている。
【追記】4月7日17時
記事初出時、日販の物流センターについて「通常通り稼働」としていましたが、日販広報課から要請を受け、見出しと本文の表現を修正しました。同社は書店の臨時休業など、状況に応じて物流センターを稼働するとしている。
▼〈続報〉
【新型コロナ】日販 書店の状況に応じて業務継続、緊急事態宣言の発令受け