緊急事態宣言の発令に伴って、各地域では学校も休校期間を延長するなどの対応をとっている。ちょうど新学期シーズンがピークを迎える時期の教科書・学参市場だが、家庭教育などによって需要が拡大している。その一方、今後、大都市圏の消費地で多くの書店が休業することにより、マイナスの影響も予想される。
教育図書専門取次の日教販によると、新学期の学校向け採用品などの販売は8割方完了しており、緊急事態宣言や休校延長などで2割ほどの販売・回収に遅れが出ているという。
一方で、書店店頭は、小中高校の休校に伴い家庭学習用学参などの需要が高まり、3月は前年比120%ほどで推移したが、緊急事態宣言によって百貨店やショッピングセンターなど商業施設に入居する書店を中心に軒並み休業しているため、今後はその分の売り上げが見込めず厳しい状況になるとみている。
【星野渉】