【関西】大阪府は4月14日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で臨時休校が続く幼稚園、小中高の子どもたち約100万人を対象に、1人2000円分の図書カード配布を決めた。吉村洋文知事の専決処分として補正予算に計上して実施する。
大阪府の書店関係者は「自宅待機の子どもが多いが、インターネットで本を買う際、図書カードが使えるサイトは限られているため、書店に来る機会が増えるのでは。消毒など感染に注意しながら、参考書、児童書など良書を提供したい」と期待を寄せている。
大阪府は一般会計補正予算の家庭学習支援事業費として図書カード事業に20億円を計上。「学校等の臨時休業期間中の家庭学習を支援するため」として、府内の公立学校等に在籍する児童生徒等を対象に図書カードを配布する。
図書カードの購入は大阪府書店商業組合などの業界団体は通さず、購入経路は現在のところ公表していない。
大阪組合の面屋龍延理事長(清風堂書店)はこの事業について、「大変結構な府の対策。外出自粛でネットでの購入を勧める向きもあるが、地域の書店に足を運ぶきっかけになればありがたい。書店組合は『本の帯コン』や『読書ノート』など読書推進に取り組んでいる。ぜひ課題図書も購入してほしい。書店としては感染対策に万全を期している」と大阪府の取り組みを評価している。
【堀雅視】