緊急事態宣言の拡大受け、毎日新聞社が取材・編集方針を公表「今だからこそ正確な情報を」

2020年4月23日

毎日新聞社が公表した取材・編集方針

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が緊急事態宣言の対象地域を全国に広げたこと(4月16日)を受け、毎日新聞社は4月18日、取材・編集に関する方針を公表した。同日付1面に掲載するとともに、ニュースサイトにもアップしたもので、「危機にひんした今だからこそ、正確な情報が求められていると確信しています」としている。

 

 「緊急事態宣言の全国拡大を受けて」と題した4月17日付の社告は①対面取材ではマスクを着用し、距離を保って「3密」を回避②人と人との接触の8割削減を念頭に電話やメールなども活用③テレワークと取材活動等の両立――などを挙げた。

 

 さらに「インターネット上で飛び交うフェイクニュースや不確かな情報が国民生活に深刻な影響を及ぼす恐れ」があるとして、正確かつ公正な情報の発信を目指すとしている。全文は次の通り。

 


 

緊急事態宣言の全国拡大を受けて

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府は緊急事態宣言の対象地域を全国に広げました。こうした中、インターネット上で飛び交うフェイクニュースや不確かな情報が国民生活に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。危機にひんした今だからこそ、正確な情報が求められていると確信しています。

 

 正確かつ公正な情報を発信するために、日々の取材活動は欠かせません。正しい情報を提供し、報道機関としての責務を果たすため、毎日新聞社は以下の点に留意し取材活動を進めていきます。

 

1 直接対面して取材する場合、マスクを着用したうえでソーシャルディスタンスの確保を心がけ、「3密」回避のため、できるだけ広いスペースで取材するよう努めます。

 

2 緊急事態宣言では、人と人との接触の8割削減が目標になっています。電話、メール、メッセージアプリなどを活用した取材を今まで以上に行います。

 

3 出社人数を絞るなど社としてテレワークを進めていますが、取材や新聞制作、ニュースサイト編成に支障をきたすことがないよう努め、「知る権利」の要請に応えます。

 

4 この方針は、緊急事態期間の終了後も事態の推移を見ながら、当面維持することにします。

 2020年4月17日 毎日新聞社