出版、印刷業界などを対象にした金融機関の文化産業信用組合は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う関連企業の資金繰り悪化に対応し、ゴールデンウィーク中の休日となる4月29日と5月2~6日の期間、東京・千代田区の同本店に金融相談窓口を開設し「新型コロナ対応融資休日相談会」を開催する。
営業時間は9~16時、融資相談に特化した営業となる。未取引でも相談に応じる。
資金繰り支援については、これまで同組合に30社近くから相談があり、そのうち数件は東京都、特別区の緊急融資制度の適用を受けているという。補正予算が成立すれば3年間無利息、無保証料の制度が始まるため、相談が増加するとみられることから相談窓口を開設する。
これまで同組合へは、芸術・旅行といったジャンルの出版社からの相談が多いというが、今後は文芸書や図書館向け高額書に及ぶとみている。また、印刷業では商業印刷会社がすでにダメージを受けてるという。
同組合・秋元康男理事長は「当面の問題と今後の問題を分けて、必要に応じて、内製化・あるいは外部発注、職員休職扱いにして補助金を得るとか、いろいろと自社の状況を冷静に考えて行動すべき。当組合では、有利な制度融資を受けられるよう、事情にあわせご相談に対応したい」と呼びかけている。
電話03(3292)8281(集中による感染拡大を避けるため要予約)。来店が難しい顧客の相談にも対応する。