ビデオリサーチは5月13日、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う生活者の状況について、調査した結果を発表した。それによると、コロナ禍でのメディアの位置づけで、「積極的に収集する」「わかりやすい」「信頼できる」についてテレビが最も高かった。続いて、インターネット(ニュース)がそれぞれ高いポイントを占めた。
同調査は、回答専用タブレットを用いたインターネット調査(ACR/ex調査)で、4月3~19日に実施した。調査地区は全国7大都市(東京50㎞圏、関西、名古屋、北部九州、札幌、仙台、広島)、調査サンプル数は12~69歳(全7地区)1万2342人、70~74歳(東京50㎞圏・関西)643人。
調査した4月は、全国を対象とした緊急事態宣言や外出自粛要請など、生活に大きな影響を与える1カ月だった。その中で、コロナ禍の情報に対して「メディアの位置づけ・メディアへの態度」について聞いたところ、「積極的に収集する」「わかりやすい」「信頼できる」で、テレビが最も高いことが分かった(表参照)。
情報に対する意識でも、テレビのスコアが最も高く、「最新情報を入手」=73%▽「概要理解」=70%▽「理解を深める」=61%――だった。
新聞は「積極的に収集する」「わかりやすい」「信頼できる」で、テレビ、インターネット(ニュース)に続いて高い評価だった。また、新聞で「理解を深める」が45・2%とテレビに次いで高かった。また、コロナ禍で知りたい情報は、「ウイルス対策商品の生産体制」が60%と最も高かった。
次いで「社会全体の平常化」=62・5%▽「政治・自治体からの要請」=59・8%▽「感染経路の解明」=54・3%▽「検査キット・ワクチンの開発状況」=53・0%――だった。
コロナ禍で、生活者の約8割に変化が起きており、「とても変わった」と約5割が答えた。コロナ禍で時間が増える中で、最も高いメディア接触は「テレビのリアルタイム視聴」が71%だった。
また、インターネットを利用した視聴行動も多く含まれ、「ネットで動画を見る時間(無料)」=50・8%▽「ネットでブラウジングする時間(サイト閲覧など)」50・7%――だった。
同社では、「新型コロナウイルス感染症の拡大以降、『情報』は最も必要で重要なモノであることは言うまでもない。その中で、テレビは最新の情報収集で最も利用され、増えた時間でも上位になっており、私たちの生活に強く根付いていることが改めて分かった。また、インターネットも関与が高まっており、重要なメディアになっている状況もうかがえる」とまとめた。同調査は定期的に実施していく。