特定非営利活動法人全国万引犯罪防止機構（東京・千代田区、竹花豊理事長）は６月１日から、万引防止研修用DVD「サービスで選ばれるお店を目指して～基本の徹底と明るい挨拶で不明ロスをなくそう～」を、同30日までの１カ月間限定でYouTube上に無料公開している。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響がある中で、「同機構として何か貢献できることはないか」と検討してきた。
同機構が構成メンバーの一員として活動している「渋谷書店万引防止対策プロジェクト」（以下、渋谷プロジェクト）での３月以降の万引事案が増加傾向にあることから、「小売店全般での万引被害が増大しているのではないか」と懸念し、緊急対策として期間限定で無料公開に踏み切ったという。
研修用DVDは「ロス対策の決め手は『企業文化づくり』とし、店舗現場で働く従業員のひとりひとりこそが、ロス対策において重要な役割を果たす」という認識のもと、同機構内LP（ロスプリベンション）教育制度作成委員会が制作した。
なお、渋谷プロジェクトでの万引行為認知件数は、２０１９年７月30日の開始以来２月11日までの約６カ月間で31件だったが、それ以降２月は１件なのに対して、３月から４月30日までの２カ月間で、参加３店舗中１店舗が４月上旬より休業している中、14件と増加している。