TRC電子図書館サービス 5月貸出実績は前年同月比526%、3カ月連続の大幅増

2020年6月18日

TRC電子図書館サービス 3~5月の前年同月比

 

 

 図書館流通センター(TRC)は6月16日、同社電子図書館サービスの5月貸出実績が前年同月比526%となったことを発表した。4月の電子書籍貸出実績も同423%と大幅増だったが、5月はそれを上回った。新型コロナウイルスの影響で利用が伸びていた4月との前月対比でも126%増を記録している。

 

貸出資料ランキング(2020 年5月貸出)TOP10 ※大日本印刷調べ

 

 5月の貸出資料ランキングでは、1位に辻村深月『かがみの孤城』(ポプラ社)、2位に吉野源三郎・羽賀翔一『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)、3位に朝井リョウ『学生時代にやらなくてもいい20のこと』(文藝春秋)がランクインした。

 

 新型コロナウイルスの影響で、2月中旬から公共図書館の臨時休館、小中学校や高校の休校が相次ぎ、外出自粛などの継続によって自宅から利用できる「電子図書館サービス」に注目が集まり、3~5月の電子書籍貸出実績は3カ月連続の大幅増を記録している。

 

 TRC電子図書館サービスは6月1日現在、全国78自治体(282図書館)の公共図書館で導入。20年3月には日本電子図書館サービス(JDLS)および「KADOKAWA」「インプレス」「ヤック企画」「Jリサーチ出版」「母子保健事業団」「JTBパブリッシング」の協力を得て、読み放題コンテンツ297点を無償提供し、利用拡大を図った。

 

 なお、無償提供は「KADOKAWA」「インプレス」が 4月5日まで、「ヤック企画」「Jリサーチ出版」「母子保健事業団」「JTBパブリッシング」は5月10日まで実施した。

 

 現在は各ジャンル全般で貸出が増加傾向にあり、従来の冊子資料提供と比較しても遜色のない利用状況となってきているという。

 

【インタビュー】図書館流通センター(TRC)が図書館事業で増収増益の背景とは

 

TRC電子図書館サービス 4月貸出実績が前年同月比423%、貸出数は6万7000件に