IT企業でつくる一般社団法人「セーファーインターネット協会(SIA)」は6月29日、インターネット上で誹謗中傷被害を受けている被害者の相談窓口「誹謗中傷ホットライン」を開設し、相談受付を開始した。申し込みは相談フォームから行える。
被害者相談窓口「誹謗中傷ホットライン」は、国内外のサイト上に誹謗中傷が掲載された個人の被害者から相談を受け付け、内容の確認後、コンテンツ提供事業者やプロバイダ等に対して、各社の利用規約に基づいた削除等の措置を依頼する。
同ホットラインの相談は立場の弱い個人を対象とし、原則として被害者本人からの相談に限るとしている。ただし、被害者が児童または就学中の場合には、保護者や学校関係者からの相談も対象となる。
相談方法はSIAホームページの「相談フォーム」に「削除を求める投稿についての説明」や「対象投稿を特定するための情報(投稿のURL等)」などの必要事項を記入し、送信する。
プロバイダを補助する第三者機関
設立に向けて専門家による検討会を設置
また、SIAは投稿の削除や発信者情報の開示に関して、対応に苦慮しているプロバイダからの相談に応じ、適正で迅速な削除や任意開示の促進に寄与する第三者機関を設立する方針を発表した。設置に向けて、法律の専門家などで構成される「権利侵害投稿等の対応に関する検討会」を立ち上げる。委員は次の通り。
▼「権利侵害投稿等の対応に関する検討会」委員
▽宍戸 常寿 東京大学大学院法学政治学研究科 教授
▽曽我部 真裕 京都大学大学院法学研究科 教授
▽長瀬 貴志 山崎法律事務所 弁護士
▽丸橋 透 明治大学法学部 教授
▽森 亮二 弁護士法人英知法律事務所 弁護士
※事務局 一般社団法人セーファーインターネット協会