東奥日報社は7月1日、9月1日から本紙夕刊を休刊すると発表した。本紙月ぎめ購読料は現行の3400円(税込み)とし、コンビニや駅売店などの1部売りの定価は130円(同)のまま据え置く。
社告によると、同社は1921(大正10)年から本格的に夕刊の発行を始め、戦時中の数年間の休刊を除き、これまで朝夕刊セットで発行してきた。しかし、「新聞製作にかかる原材料費や輸送コストが上昇し、広告も減少するなど新聞販売を取り巻く環境は悪化を続けている。本紙各販売店でも、配達員不足が深刻さを増し、人件費がアップする一方、少子高齢化と人口減少で購読者も減少している」と説明。さらに、消費税増税や新型コロナウイルスの影響も理由に挙げた。
そのうえで「全社を挙げて経費節減、業務の合理化に取り組むなど企業努力を続ける一方、販売店の改革や経営支援を行ってきたが、戸別配達を維持するためには夕刊の休刊に踏み切らざるを得ないと判断した」と読者に理解を求めている。