中央公論新社は8月19日、第56回「谷崎潤一郎賞」の選考会を開き、磯﨑憲一郎『日本蒙昧前史』(文藝春秋)の受賞を決定した。選考委員は池澤夏樹氏、川上弘美氏、桐野夏生氏、筒井康隆氏、堀江敏幸氏の5人。選評は「中央公論」11月号(10月9日発売)に掲載する。
谷崎潤一郎賞は明治・大正・昭和を通じて、幅広いジャンルで活躍した谷崎潤一郎の業績にちなみ、「時代を代表する優れた小説・戯曲」を顕彰する文学賞。正賞は賞状、副賞は100万円とミキモトオリジナルジュエリー。贈賞式は10月14日、都内において関係者のみで開く。
受賞が決まった磯﨑氏は1965年千葉県生まれ。2007年「肝心の子供」で文藝賞、09年「終の住処」で芥川賞、11年『赤の他人の瓜二つ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、13年『往古来今』で泉鏡花文学賞を受賞している。