双葉社は投稿小説をもとにした楽曲を提供し若者から絶大な人気を集める音楽ユニットYOASOBI(よあそび)の原作小説集『夜に駆ける YOASOBI小説集』を9月15日取次搬入、初版3万5000部で発売する。
YOASOBIはコンポーザーのAyaseとボーカルのikuraによる「小説を音楽にするユニット」。昨年11月に公開した第1弾「夜に駆ける」はビルボード・ジャパンやオリコンのランキングで複数週にわたり1位を獲得。ストリーミング再生回数は今年7月に1億回を突破するなど、特に中高生の人気を集めている。
楽曲はソニーミュージックが運営する小説投稿サイト「monogatary.com」に投稿された小説をもとに作成しており、双葉社が原作集の刊行を持ちかけ、今回初の小説集として「夜に駆ける」の原作となった「タナトスの誘惑」をはじめとした5編を収録する。
双葉社は刊行に向けてプルーフ版を作成して書店に配布しているほか、7月20日の読売新聞東京版、大阪版、西部版に3パターンの15段広告を掲載。広告はそれぞれの版が第1章(東京版)、第2章(大阪版)、第3章(西部版)に分かれていて、SNSなどによる共有を促すことで拡散を図った。
また、書籍化にあたり、双葉社編集部では投稿作品を各著者による加筆修正などでブラッシュアップ。Ayaseとikuraのロングインタビューを収録する。さらに本文中に原作小説の朗読動画を視聴できるQRコードを入れるなど、投稿サイトでは味わえない付加価値を加えている。
同書の販売を担当する営業局第二営業部・河合健介氏は、「まだYOASOBIをご存じない書店さんもいらっしゃると思うが、中高生にはすごい人気で必ず話題になる。是非とも積極的に展開していただきたい」と話している。
□四六判上製/200㌻/本体1350円