東京富士美術館(東京都八王子市)が所蔵する日本美術の名品を紹介する特別展「THIS IS JAPAN IN TOKYO~永遠の日本美術の名宝~」(東京富士美術館、毎日新聞社主催)が同館で開催されている。11月29日まで。
鎌倉時代から近現代までの絵画、浮世絵版画、刀剣など93点を展示している。日本文化の豊穣(ほうじょう)な芸術世界のエッセンスを、わかりやすく楽しむため、「キモカワ」「デザイン」「黄金」「四季」「富士山」などのキーワード別にエリアを分けて展示。日本美術を俯瞰(ふかん)的に眺めることができる。
江戸時代の画家、狩野尚信の「猛虎図」の愛らしいトラ、曾我蕭白の「鶴図屏風」の不気味な鶴など、ゆるさと怖さが交じる「キモカワ」エリアでは、来館した埼玉県の女性は「遊び心があり癒やされた」と話した。「富士山」エリアでは葛飾北斎の冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」などに見入る姿が目立ち、「サムライ」エリアでは、来場者が刀剣を手に持っているかのようなスタイルで鑑賞できる特設ケースに人気が集まっていた。
2019年9月、国際博物館会議(ICOM)京都大会開催を記念して、京都文化博物館で、同館所蔵の日本美術による「百花繚乱 ニッポン×ビジュツ」展が開催され、好評を博した。今回はその「里帰り展」という位置づけだ。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。一般1300円、高校・大学生800円、小中学生400円(土曜は小中学生無料)。
特設サイトhttps://www.fujibi.or.jp/thisisjapan/を開設中で、問い合わせは同館(042・691・4511)。