宝島社『まんがでわかる7つの習慣』 9月の重版で100万部突破、前年比211%伸長

2020年10月2日

『まんがでわかる7つの習慣』

 

 宝島社が2013年10月に発売した『まんがでわかる7つの習慣』は、今年に入り前年比211%と大きく販売部数を伸ばし、今年9月の重版で発行部数100万部を突破した。同書は世界で4000万部を突破した、経営コンサルタントのスティーブン・R・コヴィーの著書『7つの習慣』(FCEパブリッシング)を漫画化したもの。原書は1989年に発売され、今年で30周年を迎えた。

 

 『まんがでわかる7つの習慣』は、幅広いジャンルで各出版社から刊行されている「まんがでわかる」シリーズの草分け的存在。同書ではバーテンダーになろうとする23歳の女性を主人公に設定し、修業の中で自分の生き方や考え方を変えながら成長していくストーリーに原書の要点を織り込み、解説を行っている。

 

 また、女性も手に取りやすいタッチのイラストを採用し、定価を1000円(税抜)に設定したことで、男性読者が多いビジネス書ジャンルにもかかわらず、女性読者が5割以上を占めているという。

 

新型コロナ禍の中、前年比200%超の伸び

女性読者が5割以上を占めている

 

 読者からは「7つの習慣を理解して、コロナ禍でも具体的に自分の考えや行動を変えられた」「原作が厚すぎて読むのをためらっていたところ、このマンガに出会った」といった声が寄せられた。ビジネス書を初めて手に取る20代女性から管理職の女性、自己啓発を目的とした主婦まで、幅広い層の女性に支持されている。

 

 宝島社は「新たに女性読者を開拓できたことがヒットの要因」と挙げた。そのうえで、「前年比200%超で伸びている背景は、新型コロナウイルスの影響で、これまでの価値観が大きく揺らぐなか、『人はどう生きるべきか』を問う『7つの習慣』のようなコンテンツが求められていた。また、テレワークにより自宅で過ごす時間や自分を見つめ直す時間ができたことも要因になっているのではないか」とコメントした。