11月1日からギフトブック・キャンペーン 約1500店でフェアなどを準備

2020年10月26日

キャンペーン公式サイトでプレゼント景品やキャンペーン参加書店を掲出

 

 文化通信社が企画し、「本の日」実行委員会などが協賛する「ギフトブック・キャンペーン」が、11月1日から12月末まで2カ月間にわたり、全国の書店などで開催される。著名人34人が選んだ「贈りたい本」「読んでもらいたい本」102冊を掲載した『ギフトブック・カタログ2020―2021』を全国の書店で販売するほか、書店店頭で1000円以上購入すると景品が当たるプレゼント企画も実施する。

 

 キャンペーンに参加するのは全国47都道府県にわたる書店など約1500店。『ギフトブック・カタログ』は20万部発行する。

 

34人の著名人が3冊ずつ選んだ本を紹介する『ギフトブック・カタログ』

 

 キャンペーンに参加する各書店では、キャンペーン用ポスターやPOPなどを掲出し、『ギフトブック・カタログ』を店頭で販売。合わせてカタログに収録された本のフェアを企画する書店も多い。

 

 プレゼント企画は、キャンペーン参加書店で何らかの商品を1000円以上購入したレシートを添付して専用サイトか葉書で応募できる仕組みで、書店への来店促進を図る。

 

 抽選で当たる景品は、ニコライバーグマンの「20周年記念フラワーボックス」やパスコの「冷凍パン スペシャルセット」、DEAN&DELUCAの「トートバッグ」など30種類ほどを用意している。

 

 このキャンペーンは、欧米では定着しているギフトとして本を贈る習慣を、日本でも定着させることを目的に企画。11月1日の「本の日」のイベントとして「本の日」実行委員会が協賛するのをはじめとして、多くの出版社、取次が協力している。

 

 キャンペーンは作家の阿刀田高氏が発起人代表となり、作曲家の三枝成彰氏、俳優の石坂浩二氏、オリックスの宮内義彦氏、放送作家・脚本家の小山薫堂氏、ブックディレクターの幅允孝氏が発起人を務める。

 

 『ギフトブック・カタログ』には、発起人を含めた各界の著名人34人がそれぞれ選んだ「贈りたい本」3冊を、コメントとともに収録している。

 

 キャンペーンに参加する各書店は、店舗で『ギフトブック・カタログ2020―2021』のコーナー展開や、カタログに掲載された「贈りたい本」のフェアなどを企画している。また、事前にツイッターで独自に選んだ「贈りたい本」を発信したり、県紙など地元のメディアにプレスリリースするなど、キャンペーンの告知に力を入れる書店も多い。

 

大垣書店、事前告知を開始

 

 京都府を中心に35店舗を展開する大垣書店では、キャンペーン開始に先立ってレジ前サイネージとポスターで事前案内を行っている。

 

ポスターやデジタルサイネージでキャンペーン事前告知をする大垣書店京都駅ビル ザ・キューブ店

大垣書店イオンモールKYOTO店

 

 カタログの発売に合わせて33店舗でカタログ掲載書籍のフェアを実施するが、店舗の規模に応じて全銘柄複数冊数、3分の2複数冊数、3分の1各1冊、3分の1複数冊数、3分の2各1冊といくつかのパターンを組んでいる。

 

 店頭のエンド台には旗のような形で、キャンペーンとプレゼント企画に応募できるQRコードをアピールする突き出しポスターを掲示する予定。

 

 また、一部店舗では書籍や雑誌などを2000円以上(税込)購入し、希望する顧客にはカタログの無料配布を行う。

 

今井書店、本・雑貨をギフト提案

 

 山陰で店舗展開する今井書店グループも、鳥取県、島根県の10店舗で『ギフトブック・カタログ』の発売に合わせて贈り物に相応しい本を集めたフェアを展開する。

 

 なかでも、米子市の本の学校今井ブックセンター内の雑貨販売コーナー「SHIMATORI米子店」と「SHIMATORIオンラインショップ」では、雑貨と本を併売する「おうち時間を楽しむためのギフトフェア」を企画。

 

 フェアでは、新型コロナウイルス感染拡大で「おうち時間」が増えているなかで、家で過ごす時間が充実するアイテムとして、カタログ掲載書籍から20タイトルを選書して販売するほか、SHIMATORI取り扱いの雑貨・食物販のギフトを提案する。

 

三洋堂、ECとの連動も

 

 愛知県、岐阜県など中部を中心に店舗を持つ三洋堂ホールディングスは、コミック専門店などを除く全74店舗で「ギフトブック」フェアを実施するとともに、取引先取次のトーハンが運営するECサイト「e―hon」と連携し、在庫を置けない『ギフトブック・カタログ』掲載書籍などについてネットでの購入を促す。

 

 同社は「ギフトブック・キャンペーン」への取り組みとして、9月に社内の従業員と出版社、取次に「贈りたい本」の情報を求め、集まった150タイトルほどの中から選んだ20タイトルと、『ギフトブック・カタログ』掲載書目から選んだ10タイトルの計30タイトルで平台フェアを展開する。

 

 事前にツイッターの本部アカウントで「#本を贈ろう」として、寄せられた「贈りたい本」のタイトルを発信。また、フェアに含まれないものを含めたすべてのタイトルをサイトに掲出する。

 

 平台フェアでは、『ギフトブック・カタログ』と30タイトルの「贈りたい本」をフェアパネルとともに陳列・販売。トーハンが作成する「e―hon」への登録や利用方法を記したチラシも設置する。

 

 同社では12月1日にサイトをリニューアルする予定で、これまでより動的に情報を発信することを目指す。合わせて、注文品を店頭で受け取ることができる「e―hon」とAPI連携し、サイトに掲載する商品を注文できるようにするなど、店舗とECの連動を強化する。

 

 キャンペーンでも、店頭に陳列できないカタログ掲載書籍を販売する受け皿として「e―hon」を位置づける。

 

 「これまでは雑誌や文庫の発売日にお客様が来店するのを待っているような受け身の商売だったが、雑誌の市場が縮小するなど厳しい中で、来店動機に繋がることを考えなければならない」と早稲田讓治執行役員書籍雑誌部長はECと連携する目的を話す。

 

 キャンペーンでは店頭販売、図書カード、ECとあらゆる方法で「本を届ける」ことに挑戦することをテーマにするという。

 

ブックエース、プレゼント応募用チラシ配布も

 

 茨城県などに書店を展開するブックエースは、20店舗で『ギフトブック・カタログ』掲載書目のフェアを実施する。大型店舗の川又書店県庁店、エクセル店、TSUTAYA LALAガーデンつくば店の3店舗では仕入れが可能な全書目を揃え、中型店ではカタログ掲載書目とその他から本部で選定した30点ほどでフェアを組む。

 

 全点フェアを実施する大型店舗3店舗では2000円(税込)以上購入した顧客先着1000人に『ギフトブック・カタログ』をプレゼントする。

 

 また、プレゼント企画をアピールするため、レジで1000円以上購入した顧客に、プレゼント応募用のQRコードが入った独自に作成したチラシを手渡すほか、棚に飛び出しPOPなどを掲示する。

 

ブックエースが店頭で配るプレゼント告知用チラシ(A7判)

店頭で掲示する飛び出しPOP(A3判半裁)

 さらにフェア開始前から、ツイッターで「#ブックエースが贈りたい本」として、『ギフトブック・カタログ』の版面に似た画像で各店舗が選んだ贈りたい本を発信している。

 

 このほかにも、神奈川県を中心とした有隣堂は創業111周年を記念して全店舗で「ギフトブック・キャンペーン」を大々的に企画。三省堂書店も神保町本店や池袋本店など大型店を中心に大型コーナーの展開を予定している。

 


 

〈プレゼント企画の景品〉

 

 ▽ニコライバーグマンフラワーズ&デザイン「20周年記念フラワーボックス」▽パスコL’Oven「冷凍パン スペシャルセット」▽ディーン&デルーカ「トートバッグ」▽ハウス食品「ハウス食品グループ商品詰め合わせセット」▽ヴィノスやまざき「シャトー・レゾリュー赤ラベル2017」

 

 ▽マークスアンドウェブ「オリジナルギフトセット」▽トイカード「こども商品券5000円分」▽タッパーウェア「スピーディーチョッパー」▽ヤマキ「『新にほんの食卓』吟だしギフトセット」▽オハヨーバイオテクノロジーズ「スーパー乳酸菌ロイテリ菌サプリメント30粒入り」

 

 ▽桃屋「いつもいきいき」▽ヤマダイ「ヴィーガンヌードル 醤油/担々麺/酸辣湯麺セット」▽栗山米菓「玄米せんべい(うすしお味)」▽山本海苔店「おつまみ海苔4缶詰合せ」▽モランボン「ココロおどる韓の食菜セット」▽正田醤油「新鮮生しょうゆ調味料ギフト」▽新進「国産野菜シリーズ6種詰め合わせ」

 

 ▽味の浜藤「レンジで簡単焼魚 詰め合わせ」▽両口屋是清「銘菓詰合」▽ニッピコラーゲン化粧品「ニッピ コラーゲン100」▽新宿つな八「綱八つのはず庵手造り献立セット」▽伊藤園「お?いお茶 緑茶1箱」▽チーバー「国産チーズのチーズサレ」

 

 ▽フジッコ「フジッコ商品詰め合わせセット」▽キユーピー「キユーピー・アヲハタバラエティセット」▽赤坂柿山「柿山セレクト」▽湖池屋「HASHED POTATO(24袋入り)」▽味の手帖月刊誌『味の手帖』1年間購読▽文化通信社「文豪珈琲2フレーバーセット」

 

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