大分合同新聞社は10月20日、第5回「大分合同新聞広告賞」審査結果を発表した。金賞には、別府市の「別府市民11万7000人のテイクアウトプロジェクト #別府エール飯」が選ばれた。
同賞は2016年の同社創刊130周年に、地域の生活情報である新聞広告の質的向上と可能性を追求することで、「大分県を豊かに」することを目的に設立した。今回は19年9月から20年8月までに大分合同新聞に掲載された広告の中から選考した。
金賞の新聞広告は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛に歯止めがかからない中、別府市内の飲食店を料理のテークアウトで支援する広告企画を展開。新聞広告を通じて、市民にはテークアウトした料理の写真を、飲食店事業者には持ち帰り用商品の写真をそれぞれハッシュタグ「#別府エール飯」を付けてSNSに投稿するよう呼びかけた。
根之木英二審査委員長(別府大学特任教授、大分県立芸術文化短期大学名誉教授)は「今年はコロナ禍の影響を受けた広告も多く、皆が被害者であり、皆で助け合っていこうという状況の中、まさに時代を反映した広告が金賞に選ばれた。紙に印刷された広告は、映像や画像に比べて印象に残りやすく、見た人の心を一つにできる世の中に役立つものだ。改めて紙媒体の強さを実感した」とコメントした。
なお、金賞の新聞広告は、日本新聞協会の新聞広告賞「広告主部門」優秀賞を受賞している。
贈賞式は11月7日、大分県立美術館OPAMで行う。▽銀賞=ヤノメガネ「見たいものだけ見ていない?」▽銅賞=三和酒類「西の星 つむぐ」▽奨励賞=混浴温泉世界実行委員会「想像力の源泉を枯れさせない」