情報工場 丸善丸の内本店で「SERENDIP」ブックフェアを開催

2020年11月17日

フェアコーナーの展開模様

 

 有料会員制の書籍ダイジェスト版サービス「SERENDIP(セレンディップ)」を提供する㈱情報工場は、東京・千代田区の丸善丸の内本店で、11月3日から30日の約1カ月間、「未来への気づきをもたらす80冊」と題したブックフェアを展開している。

 

 同サービスでは、ビジネスパーソン向けに、さまざまな分野からセレクトした書籍のハイライトを週4冊、10分程度で読めるダイジェストにして配信。過去に配信した書籍ダイジェストも読むことができる。現在8万人超が有料会員に登録し、法人も240社以上が契約している。

 

 同社はこれまでも、ブックファースト新宿店にサービスと連動した常設棚の設置や、八重洲ブックセンター、大垣書店などでのフェア展開を実施。リアルな場で、サービス認知度の向上や、実際の本の販売促進につなげる施策を行っている。

 

 丸善ジュンク堂書店チェーンで初の展開となる同フェアは、ビジネスパーソンが来店客層の多くを占める丸善丸の内本店の立地や、客層に合わせたフェアを企画、提案したという。

 

選書をグルーピングして展開

 

 同フェアでは、これまでに配信してきた2000タイトルから、同サービスの編集メンバーが「ビジネス・経営」「イノベーション」「サステナビリティ」「テクノロジー」「スキル・思考法」「教養」の6テーマで選書。さらに、「対比」や「類似」(2冊組)「過去・現在・未来」(3冊組)「好奇心→学習→発想→行動」(4冊組)の3つの視点から書籍をグルーピングし、それぞれ展開している。

 

 また、実際に同サービスを導入している企業のうち、製造、商社、金融、エネルギーの4業種で読まれている書籍のランキングや、翻訳出版前の海外書籍を日本語版ダイジェストで配信するサービスから、その後翻訳出版された書籍のランキング上位5冊も展開している。

 

独自の切り口で売り上げ好調

 

 同店の友田健吾副店長は「始まって1週間で、20冊以上売れる日もあり、フェア全体が好調。SERENDIPのデータに基づいたランキングや、独自の切り口で紹介する選書の効果で、普段あまり動いていなかった書籍も伸びている。『棚を編集して売る』ことの手応えを実感しており、今後の売り場作りの参考にもなる」と語る。

 

 情報工場・冨岡桂子取締役は、「独自の切り口での選書は、同社でも初の試み。本フェアの反応が良いので、今後のサービスにも取り入れるなどして、これからも多くの人に良書との出会いや、面白い気づきを提供していきたい」と話す。

 

 同フェアコーナーで配布しているチラシから、同サービスへ新規登録したユーザーには、購読料が20%オフになるクーポンと、丸善・ジュンク堂・文教堂などで使える「hontoポイント」2100ポイントがプレゼントされる。

【野中琢規】