紀伊國屋書店 電子図書館サービス「KinoDen」に音声読み上げ機能を追加

2020年12月3日

「KinoDen(キノデン)」(画像はホームページから)

 

 紀伊國屋書店は12月3日、学術電子図書館「KinoDen」(Kinokuniya Digital Library)に音声読み上げ機能を追加したと発表した。

 

 インターネットブラウザを利用し、電子書籍本文の音声読み上げを行う。現在、音声読み上げ機能はブラウザからの閲覧のみに限定しているが、2021年前半には「KinoDen」が採用する電子書籍アプリbREADER Cloud上でも可能となる予定だ。

 

 「KinoDen」は国内外の大学・公共図書館等機関向けに提供している電子図書館サービス。専門書・教養書など約3万点の電子書籍を搭載している。そのうち、EPUBリフロー型フォーマットのタイプの中で、出版社が許諾した電子書籍約3000点がこの本文音声読み上げの対象となる。

 

 出版社では、東洋経済新報社、ダイヤモンド社、平凡社、アルク、白水社、創元社、翔泳社、日本評論社などの専門書・教養書タイトルが含まれている。

 

  読み上げ機能追加は、19年6月に施行された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(読書バリアフリー法)に基づく、図書館での「アクセシブルな電子書籍」提供への期待に応えていくもの。

 

 紀伊國屋書店は「読書バリアフリー法への対応以外にも新型コロナウイルス感染症拡大の影響により『新たな生活様式』に対応したサービスの拡充を全国の図書館は求められている。紀伊國屋書店は、『KinoDen』における電子書籍タイトルのさらなる拡充、EPUBリフロー型のタイトル数の割合の増加、電子書籍ならではの読書機能の充実により全国の図書館の取り組みをこれからも支援していく」とコメントしている。