中央公論新社の特約書店会「書店読売中公会」の2019年度(19・4~20・3)会員販売実績は合計で9・6%減となったが、20年度上半期(20・4~9)は単行本、文庫などが伸長して合計で同23・4%増と伸びており、ネット販売や郊外型書店のランクが上がるなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響がみられる。また、20年度から会員にスーパーブックス、東京堂書店が加わった。
会員書店販売実績の19年度は単行本が前年比12・5%増と伸長したものの、中公新書が同27・6%減、文庫が同7・0%減など低迷。この結果、会員書店の販売占有率は同1・7ポイント減の64・2%となった。一方、20年度上半期は単行本が同41・0%増、文庫が同39・1%増、全集が143・9%増、ムックが7399・5%増などと大幅に伸びている。
会員書店の店舗別売り上げランキングで19年度と20年度上半期を比較すると、トップの紀伊國屋書店新宿本店と2位の丸善丸の内本店は変わらないが、3位に19年度は7位だった大日本印刷グループのオンライン書店hontoがランクイン。紀伊國屋書店のオンライン販売であるネットビジネス課も同30位から5位に、京都大垣書店オンラインは827位から32位など、ネット販売が上位に入った。
また、コーチャンフォーの新川通店が19年度の56位から22位に、ミュンヘン大橋店が50位から24位、若葉台店が110位から41位へと郊外型書店が大幅にランクアップ。都心型店舗より郊外、地域型店舗が順位を上げている(下表参照)。