紀伊國屋書店は12月25日、スタッフがおすすめするベスト30「キノベス!2021」を発表した。1位は『流浪の月』で本屋大賞を受賞した凪良ゆうの『滅びの前のシャングリラ』(中央公論新社)。全国の紀伊國屋書店およびウェブストアで2月1日からフェアの開催を予定している。
「キノベス!」は過去1年間に出版された新刊(文庫化タイトル除く)を対象に、同書店のスタッフが「自分で読んでみて本当に面白い、ぜひ読んでほしい本」を選定。03年に始まった。今年は16人の選考委員が、全スタッフから公募した推薦コメントを読んでベスト30を決定した。
スタッフが各作品に寄せたコメントを掲載した小冊子を店頭および電子書籍配信サービス「Kinoppy」で配布する。
【キノベス!2021】
1位 凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』(中央公論新社)
2位 ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』(早川書房)
3位 深緑野分『この本を盗む者は』(KADOKAWA)
4位 矢部潤子『本を売る技術』(本の雑誌社)
5位 ヨシタケシンスケ『あつかったら ぬげばいい』(白泉社)
6位 伊坂幸太郎『逆ソクラテス』(集英社)
7位 頭木弘樹『食べることと出すこと』(医学書院)
8位 和山やま『カラオケ行こ!』(KADOKAWA)
9位 桐野夏生『日没』(岩波書店)
10位 野崎まど『タイタン』(講談社)
11位 柴崎友香『百年と一日』(筑摩書房)
12位 吉田誠治『ものがたりの家 ―吉田誠治美術設定集―』(パイ インターナショナル)
13位 山本文緒『自転しながら公転する』(新潮社)
14位 ミン・ジン・リー『パチンコ』(文藝春秋)
15位 三好愛『ざらざらをさわる』(晶文社)
16位 桜木紫乃『家族じまい』(集英社)
17位 岸田奈美『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(小学館)
18位 上間陽子『海をあげる』(筑摩書房)
19位 大西暢夫『ホハレ峠――ダムに沈んだ徳山村 百年の軌跡』(彩流社)
20位 小林真樹『食べ歩くインド 南・西編』(旅行人)
21位 古市憲寿『奈落』(新潮社)
22位 額賀澪『沖晴くんの涙を殺して』(双葉社)
23位 真田つづる『私のジャンルに「神」がいます』(KADOKAWA)
24位 パオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』(早川書房)
25位 瀬尾まいこ『夜明けのすべて』(水鈴社)
26位 朝倉宏景『あめつちのうた』(講談社)
27位 町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)
28位 有川ひろ『イマジン?』(幻冬舎)
29位 斎藤美奈子『中古典のすすめ』(紀伊國屋書店)
30位 ブレイディみかこ『ワイルドサイドをほっつき歩け――ハマータウンのおっさんたち』(筑摩書房)