紀伊國屋書店は1月中旬から、ベレ出版の地理書籍全点が並ぶフェア「面白くも奥深い地理の世界」を各店舗で開催している。「一般書・教養書として展開すれば意外と売れる」地理の本を集めた同フェアは、紀伊國屋書店、ベレ出版、東京カートグラフィックのコラボ企画。書籍のほか、地理関係の雑貨・文具も併売し、フェア対象商品の購入者に世界地図がデザインされた「オリジナル・マスクケース」をプレゼントしている。
フェアの書目はベレ出版の地理ジャンル書籍全点(品切れ商品を除く16点)。紀伊國屋書店新宿本店では1月21日からフェアがスタートした。
同店第一課・遠藤貴弘課長は「コロナ禍で旅行が難しい今でも、地理の視点から回りを眺めれば、新たな世界を発見出来るはず。書籍だけでなくファイルやノート、地図グッズなども取り揃えました」と話す。新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛が呼びかけられる中、同店では自宅にいながら旅行気分が味わえる読み物系を目立つように並べるなど、工夫を凝らした棚作りを心がけているという。
特にオススメしたい本として、『地理が解き明かす地球の風景』『地理女子が教える ご当地グルメの地理学』『旅がもっと面白くなる地理の教科書』などを挙げ、「スタートしたばかりですが、お客様も足を止めて、興味深げに眺めてくれている。積極的に売り伸ばしていきたい」と語った。
注目の集まる「地理」ジャンル
近年、地理関連の書籍が増加し、2022年には「地理」が高校の必修科目となるなど、地理ジャンルに注目が集まっている。しかし、書店の棚分類としては、地理は極めて小さな扱いを受け、地理ジャンルの常設棚を設置している書店は少ない。
また、地理関連書は人文、ビジネス、地学、地図ガイドなどに散らばって陳列され、新刊時に一般書として売れた書籍でも、棚が定まらないためにロングセラーにできないという課題もある。
そこでベレ出版は、地理のおもしろさを読者に広く知ってもらうために「地理書籍全点フェア」を企画。同社・内田真介社長は「これから書店で『地理』というジャンルが注目され、盛り上がってほしい」と期待を込める。
〈ブックフェア「面白くも奥深い 地理の世界」〉
書籍名 |
本体価格 |
なるほど日本地理 | 1,500 |
自然のしくみがわかる地理学入門 | 1,800 |
人間の営みがわかる地理学入門 | 1,800 |
なるほど世界地理 | 1,500 |
地図化すると世の中が見えてくる | 1,500 |
はじめて地理学 | 1,700 |
日本で1日に起きていることを調べてみた | 1,400 |
地理女子が教える ご当地グルメの地理学 | 1,600 |
知られざるキューバ | 1,800 |
地理が解き明かす地球の風景 | 1,600 |
地図化すると世界の動きが見えてくる | 1,700 |
あれもこれも地理学 | 1,700 |
謎解き日本列島 | 1,500 |
学びなおすと地理はおもしろい | 1,500 |
歴史は景観から読み解ける | 1,700 |
旅がもっと面白くなる地理の教科書 | 1,600 |