パーソナルブレーン(京都市・橋本忠明社長)は1月25日、同社が発行する新刊ビジネス書紹介誌(月刊)『TOPPOINT』定期読者アンケートによってベストビジネス書を選出する2020年下半期「トップポイント大賞」(第33回)を発表した。
大賞は『ブルシット・ジョブ』(デヴィッド・グレーバー/岩波書店)。世の中にはびこる“クソどうでもいい仕事”(ブルシット・ジョブ)の実態を明らかにして世界的に話題となった書籍で、真に価値のある仕事とは何かを問い直す内容。
岩波書店の奈倉龍祐氏(編集局第一編集部)は、「効率化やノウハウではなく、仕事や労働にまつわる様々な不合理・ストレスに目を向け、素朴な疑問を深く掘り下げていく変わり種のビジネス書。昨年9月に急逝した著者が伝えたかったことの一つは、仕事の『ケア』の観点から経済や社会を再建しなければならないということ」とコメントを寄せている。
受賞2位以下は次の通り。2位『共感経営』(野中郁次郎・勝見明/日本経済新聞出版)、3位『仕事の哲学』(酒巻久/PHP研究所)、4位『直感で発想 論理で検証 哲学で跳躍』(伊丹敬之/東洋経済新報社)、5位『プロフェッショナル経営参謀』(杉田浩章/日本経済新聞出版)、6位『スタンフォード式人生を変える運動の科学』(ケリー・マクゴニガル/大和書房)、7位『いかなる時代環境でも利益を出す仕組み』(大山健太郎/日経BP)、8位『NINE LIES ABOUTWORK 仕事に関する9つの嘘』(マーカス・バッキンガム他/サンマーク出版)、9位『LIFE SPAN』(デビッド・A・シンクレア他/東洋経済新報社)、10位『ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか』(酒井大輔/日経BP)。
『TOPPOINT』は新刊ビジネス書の中から「一読の価値ある本」を毎月約100冊熟読し、とくにアイデアに優れた10冊を厳選して紹介している。「同大賞」は、ビジネスリーダーを中心とする1万人以上の読者アンケートで、同誌が半年間で紹介した書籍60冊の中からベスト3を選び、大賞と上位10冊を選出する。
発表に伴い、2月から約1カ月間、全国の主要大型書店44店舗で「受賞書籍フェア」を開催する。