日書連 4月20日から新事業 「春の読者還元祭2021」、図書カードが当たる「しおり」配布

2021年2月10日

 日本書店商業組合連合会(日書連)はこのほど、書店くじに替わるサービスとして、QRコード付き「しおり」を店頭で配布するキャンペーン「春の読者還元祭2021」を4月20日から開始すると発表した。


 「春の読者還元祭 2021」では、書店で500円以上購入した読者にQRコード付き「しおり」をプレゼントする。QRコードからキャンペーンサイトに会員登録すると、抽選で図書カードNEXTネットギフト1000円が当たる。

 

 6月上旬までに日本図書普及からメールが届き、当選者はスマートフォン上で賞品を受け取ることができる。当選者は3000人、賞品総額300万円。

 

「しおり」発行枚数は110万枚、店頭ポスターも


 実施時期は4月20~30日まで。参加書店は日書連傘下組合加盟店および希望する書店。「しおり」の発行枚数は110万枚とし、書店には1束(500枚)税別3000円で頒布する。納品は取引取次店経由で、4月15日前後までに届ける。

 

 店頭での宣伝ポスターは3月29日頃、「キャンペーンしおり」購入店に2枚直送する。データは日書連HPからもダウンロードできるようにする予定だ。

 

 キャンペーン参加は書店の自主的な申込制となっている。書店は注文ハガキに束数(1束500枚単位)を記入し、所属都道府県組合宛に申し込む。申込締切は2月22日。

 

 都道府県組合は、申込ハガキのうち(A)取次渡しと(B)日書連控の二片を3月3日までに日書連事務局へ送る。申込店のリストを作成している組合は日書連事務局宛へメールで送信する。

 

書店くじに替わる新キャンペーン 組合加盟店に100枚を無料配布


 また、日書連参加組合加盟店には、店頭活性化活動の一環として、キャンペーンの「しおり」100枚を無料配布する。


 出版物の売り上げは書店数の減少に比例してピーク時の半分となり、事業開始から46年が経過した「書店くじ」の販売枚数も配布拠点の減少によって大きな影響を受けていた。現在当選賞品の中心となっている図書カードだが、当せん券引き換え店では立て替え、精算業務に時間を割かれ、一刻も早い新事業への切り替えが期待されていた。


 日書連は「(QRコードを活用することで)書店の業務負担を軽減する仕組みを取り入れた。この機会に『書店くじ』に不参加だった書店もぜひ申し込んでほしい」と参加を呼びかけている。

 

応募200件以上で書店に報奨金、実質負担をゼロに

 

 今回から「しおり」を配布した書店への特典として、店頭で配布した「しおり」で応募を200件以上集めた書店には3000円(税別)の報奨金を支給する。最低注文数1束(500枚)と同額であるため、報奨金を受け取る書店の実質負担はゼロとなる仕組み。

 

 第1回の「しおり」デザインは、展覧会で最も来場者を集める日本画のひとつ「伊藤若冲」の動植綜絵から5種類を採用。読者は当選発表がメールで手元に届き、店頭に足を運ばなくても賞品が貰うことができ、「しおり」も手元に残る。