新星出版社「サクッとわかるビジネス教養」シリーズ 最新刊『統計学』『行動経済学』

2021年3月15日

 

 

 新星出版社は、同社が本格的にビジネス書市場に参入した「サクッとわかるビジネス教養シリーズ」の第3、4弾『統計学』、『行動経済学』を3月8日取次搬入で刊行した。当初は2点とも初版8000部で進めていたが、同シリーズの第1、2弾で実績を積み、書店での評価も高かったことから、想定以上の事前注文があり、各1000部を増部。初版9000部でスタートした。

 

 同シリーズは現在、10万部を突破している『地政学』、また2万3000部『中国の近現代史』の発刊を皮切りにスタート。全シリーズを通して、「アカデミックな内容を身近に感じてもらう」、「ビジネスパーソンの話題になる」をコンセプトに各書名のテーマを設定。また身近な問題として解説することを得意とする第一人者を、著者として迎えていることも同シリーズの特長だ。

 

 さらに表紙のデザインとコピー、各項の冒頭で、その概要を見開きで把握でき、詳細を次ページに誘引する構成もシリーズを通じて一貫しており、制作面での工夫も凝らしている。今回の新刊2点についても、これまでのシリーズと同様、一貫した編集コンセプトとレイアウト構成を踏襲している。

 

日常やビジネスで活かせる教養を

 

 その一方で『統計学』は、「家賃」と「広さ、築年数、駅からの距離」の相関関係をわかりやすく解説するなど、日常生活に密着した事例を取りあげることで、より役に立つ情報を盛り込み、実用性に富んだ内容にするなど、新作へのこだわりを示す。また店頭で理工学書として展開されるケースもあることから、同社営業部は発売以降、ビジネス書で展開してもらうよう、書店に働きかけるという。

 

日常にそった事例を紹介する『統計学』

 

 また『行動経済学』においても、読者が「わかった」で留まるのではなく、実際にビジネスの場面で活用してもらうため、「20円の違いなのに、1980円と2000円は天と地の差!」、「明治のザ・チョコレートが店頭で人をひきつけるワケ!」など、身近なマーケティング事例を豊富に収録することで、類書との差別化を図っているという。

 

マーケティングに活かせる『行動経済学』

 

4月の人事異動時に販促を

 

 編集担当者は、「4月から統計学やマーケティングの知識を求められる新部署に配属となったビジネスパーソンに、ぜひ読んでもらいたい」と新刊への意気込みを語る。また今後の戦略について、同社はオンライン上でのゲラ配布サービス「ネットギャリー」とも連携し、寄せられた読者からの反応やレビューを宣伝素材として活用する意向で、4月には第5弾『東南アジア』の刊行、また『地政学』のパブリシティや宣伝広告も控えていることから、今回の新刊2点刊行を追い風に、シリーズ全体でのブランディングを図る。