朝日新聞社 大阪本社版、名古屋本社版が5万号に

2021年3月16日

 朝日新聞社の大阪本社版と名古屋本社版が3月2日、1879(明治12)年1月の創刊から142年余で5万号を迎えた。大阪、名古屋、東京の各本社版の当日紙面には、5万号の歩みを振り返る特集記事が掲載された。朝日新聞デジタルの紙面ビューアーで、デジタル限定版の特別紙面も公開した。

 

 朝日新聞は1879年1月25日、大阪で創刊。1888(明治21)年7月10日に東京朝日新聞を創刊し、翌年、大阪発行は大阪朝日新聞と題号を変えた。西部本社版と名古屋本社版は1935(昭和10)年に相次いで、大阪本社の支社版として同じ号数で始めた。

 

 1940(昭和15)年、大阪朝日新聞と東京朝日新聞は「朝日新聞」に題号を統一。西部本社版は、戦後に東京本社版がGHQ命令で発行停止した時に合わせて休刊したことなどで3号ずれ、3月5日付で5万号となる。東京本社版が5万号を迎えるのは4年後になる。

 

 3月2日の特集記事では、作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん、歌人の俵万智さん、元プロ野球選手の掛布雅之さんの3人が朝日新聞との思い出や新聞に対する期待などを語ったインタビュー記事や、宗教学者の山折哲雄さんによる寄稿文のほか、5万号に至るまでの主な出来事をまとめた年表などを掲載した。

 

 大阪本社版だけは、山折さんの寄稿文を1面に据えた紙面を、通常の新聞の上に重ねた「ラッピング紙面」で発行された。西部本社版は、3月5日に特集記事が掲載された。

 

 デジタル限定の特別紙面は、過去の紙面や紙面をにぎわせてきた四コマ漫画などとともに、5万号の歩みを振り返る内容。創刊号の誕生秘話、天声人語の初回、読者投稿欄「声」のルーツ、朝日新聞特派員による世界的スクープや裏話、世界の歴史年表などを載せた。

 

大阪本社版の「ラッピング新聞」