読売新聞西部本社は3月、昨年7月の九州豪雨で被災し、全線運休が続く第三セクター「くま川鉄道」(本社・熊本県人吉市)を支援するプロジェクトを始めた。御朱印帳の鉄道版「鉄印帳」の特製バージョンを返礼品としたクラウドファンディング(CF)の企画を読売新聞社のCFサイト「idea market」(アイデア マーケット)で実施し、集めた資金を復興に充てる。
くま川鉄道は人吉温泉(人吉市)―湯前(同県湯前町)の14駅間(全長24・8㌔)を結ぶ。利用者の8割を通学の高校生が占めるが、豪雨で橋梁が流失するなど甚大な被害を受け、全線運休中。肥後西村(同県錦町)―湯前の11駅間について今年11月の再開を目指している。
鉄印帳は同鉄道の永江友二社長のアイデアで生まれた。第三セクター鉄道等協議会に加盟する全国の40鉄道が参加し、それぞれのオリジナルの鉄印がもらえる。読売旅行が鉄印を集めるツアー「鉄印帳の旅」を企画するなどした縁から、西部本社が支援を申し出た。
返礼品の鉄印帳は、くま川鉄道全14駅分の鉄印を記した特製バージョン。読売書法会の書家が揮毫した。集まった資金は必要経費を除き、鉄道の復興費用に充てる。既に目標額の200万円に到達したが、5月末まで募集を続ける。詳しくは、同プロジェクトページ(https://idea-yomiuri.en-jine.com/projects/kumagawa-rail)から。