日販図書館選書センター 年間図書人気ランキング発表、SDGs関連の図書がランクイン

2021年4月15日

各部門の1位、2020年5月~2021年3月「日販図書館選書センター調べ」

 日本出版販売(日販)はこのほど、図書館選書センターに来場した図書館関係者が選んだ図書の人気ランキングを発表した。集計期間は2020年5月から21年3月まで。

 

 日販の図書館選書センターでは、小中学校児童・生徒向けの図書約3万冊を常時取り揃え、学校図書館関係者に図書見本として紹介。毎年、来場した学校図書館関係者が選書した図書をランキング化し、発表してきた。今年のランキングではSDGs関連の図書が多くランクインした。

 

第1位は『地球が危ない! プラスチックごみ』(汐文社)

①セット部門(小・中学校)2020年5月~2021年3月「日販図書館選書センター調べ」

 

 セット部門の第1位は『地球が危ない! プラスチックごみ』(汐文社)。そのほか、第2位・6位・15位・17位・19位にもSDGs関連の図書がランクインした。また、20位以下にも「ごみ」や「食品ロス」をキーワードとしたセットがランキング入りし、環境問題への関心の高さがうかがえるものとなった。

 

 そのほかには『教科書にでてくる 生きものをくらべよう』(学研プラス)、『追跡!ごみのゆくえ』(ほるぷ出版)など、20年度に改訂された教科書の内容に関連するセットが人気だった。

 

単品部門の1位は『なんだろう なんだろう』(光村図書出版)

②単品部門(小学校) 2020年5月~2021年3月「日販図書館選書センター調べ」

 

 小学校の単品部門の第1位は、人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの『なんだろう なんだろう』(光村図書出版)。光村図書の道徳教科書に掲載されたコラムに、書き下ろしを加えて一冊の本として出版された1冊。

 

 また、第2位の『海のプラスチックごみ調べ大事典』(旬報社)や、第12位の『プラスチック星にはなりたくない!』(ひさかたチャイルド)、第17位『プラスチック・プラネット』(評論社)など、環境問題を取り扱った図書の中でも、特に「プラスチックごみ」に関連する図書が人気となった。

 

スマホやネットのルールに関する図書もランクイン

③単品部門(中学校)2020年5月~2021年3月「日販図書館選書センター調べ」

 

 中学校の単品部門の第1位は、全国の企業博物館の中から選りすぐりの106カ所を掲載した『行きたい!企業ミュージアム』(イカロス出版)だった。また、「おうち」時間が増えた影響からか、第13位『撮ってはいけない』(自由国民社)、第20位『しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール』(旬報社)など、スマホやネットのルールに関する図書がランクインした。

 

 そのほかにも、昨年に引き続き、第11位『かなり役立つ!古文単語キャラ図鑑』(新星出版社)や第17位『中学理科がちゃっかり学べる ゆる4コマ教室』(学研プラス)など、楽しく勉強できる図書が人気だった。

 

 第14位『はじめてでもカンタン! 手づくり布マスク』(理論社)はコロナ禍ならではのランクイン。「手縫い」や「ミシン」など、レベルに合わせてマスクが縫えるように作られている。