カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、個人フリマアプリ運営のメルカリと共同で行っている新刊買い取りキャンペーンについて、4月28日をめどに中止することを決めた。
同キャンペーンは4月13日から直営9店舗で開始。専用のQRコードを読み込み、購入した書籍のバーコードをかざすとメルカリに出品されたその本の相場価格が表示される。実施店舗には「新刊本はメルカリで意外と高く売れる!」と書かれたキャンペーンポスターの掲示やチラシを置いて告知した。人気書籍の相場価格を記したPOPも掲示した。
このキャンペーンについて4月23日あたりからネット上で「自分の首を絞めるような売り方」「本屋側がこれを言うのは違う」などとの批判的な投稿が数多く見られた。
CCC広報担当者によると、この施策は、書店での紙の新刊本の購入を増やすことが目的とした、店舗と期間を限定した実証実験として企画。TSUTAYA店頭の中古売買サービスの買い取り利用者の7割以上が、CCC店舗で半年以内に新刊購入をしている実績があったことに加えて、店頭で新刊本のメルカリ査定価格がわかると、新刊本を購入する機会が増える利用意向も半数以上だったため、この調査を実証するための実験を試みたという。
本紙の取材に対して「店頭POP等で、著者様や出版様への配慮が欠けた表現があり、一部の方に誤解を与えてしまった事について、深く反省する」と話し、5月9日まで予定していたキャンペーンを中止することを決めた。