毎日新聞社は、囲碁の第76期本因坊戦七番勝負(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ協賛)が5月に開幕するのを前に、ファンにインターネット上で「投げ銭」をしてもらい、囲碁の普及を後押しする「囲碁の輪をひろげよう」プロジェクトを始めた。本因坊裕太(井山裕太九段)が揮毫(きごう)した色紙や記念グッズ、対局地の名産品などの返礼品を用意して応援金を募り、囲碁を学校の授業に取り入れてもらう活動などに役立てる。
本因坊戦は、囲碁界で特に権威がある7大タイトル戦の中でも最も伝統がある棋戦。今年は5月11、12日に群馬県高崎市で開かれる第1局を皮切りに、秋田県能代市、大阪府守口市、福岡県北九州市、長野県松本市、三重県鳥羽市、山梨県甲府市で対局が予定されている。例年、各対局地でファンを対象にしたイベントも開いていたが、新型コロナウイルスの感染拡大でできなくなったため、新たなプロジェクトを企画した。
4月28日にネット上に特設サイト(https://honinbo.nug-get.jp/)をオープン。本因坊戦の記念扇子▽対局する2人のサイン入りポスター▽高崎名産のだるま――などを返礼品として受け取れるプランがあり、その中から好きなプランを選び、指定された金額を応援金として支払う仕組みになっている。
集まったお金から手数料や返礼品代を差し引いた分を、日本棋院が運営する「囲碁ナショナルチーム応援基金」「がっこう囲碁普及基金」や、棋戦の充実、各対局地への応援資金として活用する。
返礼品は随時、追加する。サイトの公開期間は本因坊の就位式が予定されている9月の30日まで。毎日新聞社の担当者は「初めての試み。これをきっかけに本因坊戦、さらには囲碁界全体が盛り上がればうれしい」と話している。
問い合わせは平日午前10時~午後5時、毎日新聞社事業本部(03・3212・0190)へ。