SBクリエイティブ『1分で話せ』続編の初速好調、発売1カ月で3刷

2021年5月12日

『1分で話せ2【超実践編】』四六判/240㌻/定価1540円

 

 SBクリエイティブが3月に刊行した伊藤羊一『1分で話せ2【超実践編】』が、現在発売1カ月で3刷と好調な売れ行きだ。同書は「結論+根拠+たとえば」のピラミッドを活用したコミュニケーション術を解説するシリーズの続編。2018年に刊行した1作目は、累計発行部数50万部を突破するベストセラーとなっている。2作目である同書は、タイトルに「超実践編」と記されている通り、会社や組織内で起きる具体的な実例を多数取り上げ、より現場のコミュニケーションに則した内容を収録した。

 

続けることでブレイク狙う、シリーズ展開で100万部を目指す

担当編集者の多根由希絵氏(左)と、戦略企画部の廣岡氏

 

 著者の伊藤羊一氏は、Zホールディングス株式会社Zアカデミア学長など、多くの教壇に立ちリーダー開発を行いながらビジネス書も多数執筆。SBクリエイティブからは、担当編集者の出版事業本部学芸書籍編集部・多根由希絵氏とともに『1分で話せ』シリーズ2作、『0秒で動け』(19年刊行)、『1行書くだけ日記』(21年刊行)の4冊を刊行している。

 

 多根氏は「伊藤さんから、Mr.Childrenがシングル4作目『CROSS ROAD』で初めてミリオンセラーを出したという話を聞き、同じように書籍も1作目、2作目と続けることで100万部を目指している」と話す。

 

 そのうえで、「ビジネス書の市場で、ベストセラーはテーマを変えてシリーズ展開しているものが多い。伊藤さんの2作目としてまず『0秒で動け』を刊行した。さらに、100万部を超えている書籍は『2』が出ていることにも気づいて、1作目の内容をより深掘りする続編を今回刊行した」と語る。

 

 『1分で話せ2【超実践編】』は1作目の内容を深掘りしているほか、イラストや図解を豊富に掲載するなど、よりわかりやすい構成を意識。さらに、タイトルの付け方についても「1作目のヒットにあやかって、小さな数字でインパクトを生むようにしている」と話す。

 

 出版事業本部戦略企画部の廣岡彩佳氏は、1作目が今なお売れ続けているベストセラーだったことで、今作の営業もスムーズだったと話す。すでにコーナーを設けている書店もあり、多い店舗では200冊の注文を受け、刊行時から面展開などで店頭を盛り上げた。また、販促施策として、新聞広告掲載や、SNS上でキャンペーンを実施。ウェブメディア「新R25」など、メディアで多数取り上げられている。

 

 今後の展開について多根氏は、1作目が特に韓国で反響が大きかったという海外への翻訳出版、マンガ化などを検討しており、シリーズを大勢の読者へと届けていきたいと意気込みをみせる。