小学館は5月19日に開いた新企画発表会で、生物図鑑の世界に入り込むような体験ができる施設「ZUKAN MUSEUM GINZA powered by 小学館の図鑑NEO」を、7月16日に東京・中央区の東急プラザ銀座6Fでオープンすると発表した。運営する合同組合には、小学館のほか朝日新聞社、電通など6社も参加する。
開設する施設は、累計発行部数が約1100万部超の「小学館の図鑑NEO」シリーズをテーマに設計。「デジタル」と「リアル」が融合した約1500㎡の空間で、来場者は「小学館の図鑑NEO」シリーズからピックアップした生き物が「デジタル」で可視化される世界に入り込み、図鑑書籍だけでは伝えきれないリアルな生態系や自然を体感し学ぶことができる。
施設の中では、24時間という時間の経過や天候の変動など、リアルな地球上における環境の変化を表現する。それによって「学びにおいて『読んで知る』と同等に大切な『実体験をつくる』ことを目指した」としている。入場料は大人が2500円、小学生は1200円、3歳以上小学生未満は900円。
主催の「ずかんミュージアム有限責任事業組合」には佐々木ホールディングス、小学館、エイド・ディーシーシー、ドリル、電通、サニーサイドアップ、朝日新聞社が参加。7社によるコンソーシアム形式で、同施設の運営を行っていく。
19日にオンラインで開かれた新企画発表会で、小学館の丸澤滋常務取締役は「私たちは2022年に創業100周年を迎える。そのうちの65年間、子ども向けの図鑑シリーズを作ってきた。子どもたちの自然科学への入口として、私たちが長年、非常に力を入れてきた大切なジャンル」と説明。
「積み重ねてきた経験を踏まえ、最新のデジタルテクノロジーを駆使して、紙の図鑑の世界を大きく拡張し、よりリアルな体験として持ち帰っていただく。小学館にとって、図鑑という出版事業の新たな未来像の提案だ」と強調した。