山本美香記念国際ジャーナリスト賞 ドキュメンタリー作家・小川氏、フォトグラファー・小松氏に

2021年5月24日
あああのサムネイル

左から小川真利枝氏、小松由佳氏

 

 一般財団法人山本美香記念財団はこのほど、第8回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」の選考結果を発表した。今年度は、ドキュメンタリー作家の小川真利枝氏による著書『パンと牢獄 チベット政治犯ドゥンドゥップと妻の亡命ノート』(集英社クリエイティブ)と、フォトグラファーの小松由佳氏が書いた著書『人間の土地へ』(集英社インターナショナル)が選ばれた。

 

『パンと牢獄』

 

 選考にあたった委員からは「小川さんの『パンと牢獄』が、文章表現に最も優れ、チベット難民女性の苦悩と、それとは裏腹のダイナミックな動きを追うことで問題の世界的広がりを示し、生き方への共感を呼んだ」と評価。

 

『人間の土地へ』

 

 また、「小松さんの『人間の土地へ』は、シリア内戦や難民の生活実態を、自身が当事者となったことで、その背景文化まで遡って内側から丹念に描いた稀有な作品」だと評価され、2作同時受賞となった。

 

 授賞式は、5月26日に日本記者クラブ(東京・千代田区)で開かれる。第7回で受賞した、ジャーナリストの坪井兵輔氏による著書『歌は分断を越えて 在日コリアン二世のソプラノ歌手・金桂仙』(新泉社)も併せて表彰する。