NHK出版は今秋に映画公開となる中山七里著『護られなかった者たちへ』を、4月23日から映画仕様のフルカバー帯に刷新し、1万5000部を増刷した。あわせて映画化にともなう各種拡材やノベルティなど、書店店頭プロモーションを図り、大きな反響を呼んだ。なお、今回の増刷で同書は10刷4万5000部(電子版含む)に達している。
今回のプロモーションに際し、同社は約500店舗の書店に、拡材セット一式(特製の販売台、A4パネル、POP、映画の主演を務める佐藤健さんと阿部寛さんのコメント入りカード型しおり)を提供した。
さらに紀伊國屋書店をはじめ、映画化の応援書店を中心とした一部の書店チェーンに対し、購入者限定の特製クリアファイルも用意。当初から「限定書店でのみ手に入る」というプレミア感を演出したことが奏功し、瞬く間にクリアファイルが在庫切れになるほどの反響振りだったという。
同社担当者は「想定以上の反響で驚いている。映画仕様のフルカバーを待っていたという声も多数いただき、ノベルティもさることながら、新しいカバーの本そのものを求めていらっしゃる方も数多くいた」と反響の大きさを語る。
新しい販促動画も準備
また今後のプロモーションについて、映画化をうたった新聞広告を予定する。そのほか、これまで映画の予告編のみだった動画に、佐藤健さんや阿部寛さんが語るインタビュー動画を追加収録した販促DVDも6月末より希望書店に提供する予定で、「公開となる秋まで話題を切らすことなく、販促を図っていく」(同社担当者)としている。
一方、同書の続編にあたる『境界線』も今回のプロモーションを機に増刷した。各書店に対しても、併売を呼びかけており、映画公開以降の展開も見据え、映画化作品の続編として、店頭でアピールする販促施策も視野に入れている。