地域紙有志「地域紙のある町ネットワーク」結成 第1弾は豪雨被害の被災地「人吉球磨」支援

2021年6月11日
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各紙に掲載されている広告紙面

 

 昨年7月、九州地方を襲った未曽有の豪雨被害(令和2年7月豪雨)は、まだ記憶に新しい。とりわけ熊本県の人吉地域は、球磨川水系の氾濫で死者20人、建物被害は全壊から浸水まで含め2000件余という甚大な被害を被った。

 

 そうした中、地元紙の「日刊人吉新聞」は、連日、被害状況、救援状況のきめ細かな報道を行い、地域密着型新聞の責務を果たし続けた。災害から1年、今なお復興の半ばにある人吉地域と人吉新聞を支援しようと、全国の地域紙有志による支援プロジェクト「地域紙のある町ネットワーク」が、このほど立ち上げられた。

 

 呼びかけ人は以下の11社(代表=あやべ市民新聞社・髙崎忍社長)。

 

 ▽北鹿新聞社(秋田県・田中厚社長)▽盛岡タイムス社(岩手県・宮野裕子社長)▽三陸新報社(宮城県・浅倉眞理社長)▽上越タイムス社(新潟県・大島誠社長)▽市民タイムス(長野県・新保力会長▽滋賀報知新聞社(滋賀県・冨田正敏社長)▽あやべ市民新聞社(京都府・髙崎忍社長)▽洛タイ新報(京都府・長田啓助社長)▽日高新報社(和歌山県・津村周社長)/津山朝日新聞社(岡山県・福田邦夫社長)/八重山毎日新聞社(沖縄県・黒島安隆社長)――。

 

 同ネットワークは、「地域の中だけでは対処できない深刻な課題に、全国の地域紙が協働して取り組み、解決策をサポートする。連携によって生み出されるパワーを地域に送り込む試み」と、地域紙各紙に参加を呼びかけている。

 

 その第1弾として、「球磨焼酎頒布会プロジェクト」が進められている。全国各地の地域紙が紙面を提供してプロジェクトの広報を行い、銘酒球磨焼酎を読者に購入してもらい、地元酒蔵、ひいては地元産業の活性化を支援する。「Reborn」とラベリングされた酒蔵厳選の球磨焼酎を、半年間に6回頒布、最終回は酒肴や酒器と小瓶のセットとなっている。

 

「束になった地域紙の力は大きい」

 

 呼びかけ人であるあやべ市民新聞社・髙崎忍社長は、「一つ一つは小さくても、『束になった』地域紙にできることは、想像以上に大きいはず。まずは連携の第一歩を踏み出したい」と、人吉支援を皮切りに、全国の地域紙と地域社会の活性化企画を、今後展開していく予定だ。

【山岸修】

 

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