子どもたちに長く読み継がれている絵本『おしいれのぼうけん』などの作品で知られ、昨年6月に亡くなった絵本作家・田畑精一さんの追悼展「ありがとう 絵本作家・田畑精一の歩いた道」が、6月24日に東京・池袋のギャラリー路草で始まった。29日まで。
追悼展では、『おしいれのぼうけん』のピエゾグラフ、先天性四肢障害児父母の会との共作『さっちゃんのまほうのて』、「日・中・韓平和絵本」シリーズの1冊『さくら』など、絵本や紙芝居、読み物の挿絵の原画を約120点展示している。
絵本作家のいわむらかずおさんを実行委員長に、編集者として『おしいれのぼうけん』を一緒に作った童心社・酒井京子会長ら12人による実行委員会が主催。初日は実行委員のメンバーも集まってセレモニーが開かれ、それぞれ田畑さんの思い出を語った。
酒井会長は「田畑さんは生前、私にいつも『生きたと言える人生を送りたい』と話していた。今回の展示を見て改めて、田畑さんは本当に、生きたと言える人生を送ったんだとつくづく思った」と話した。
なお、田畑さんの歩みや、ゆかりの人のメッセージを収録した書籍『ありがとう 絵本作家・田畑精一の歩いた道』(童心社/定価1320円/A5変型判/56㌻)が、6月末に刊行される。